社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
昨年のバター不足はまだ記憶に新しい。その時、知人は生クリームを容器に移してひたすら振ると手作りバターができると教えてくれた。牛のえさ代が上昇し将来に不安を感じた酪農家の廃業が相次いだ為、原料の生乳が不足したのが品薄の原因だった。飼料の高騰は続き、さらに物流費や原材料、包装資材の高騰をうけ雪印メグミルク〈2270〉は家庭用乳製品33品目の4月出荷分から値上げすると発表した。その内の3品目は5月中頃から内容量を削減する。
おつまみとして人気の「雪印北海道100さけるチーズ」5品目は昨年の9月出荷分より、60gから50gに既に減らされ、価格は据え置きだ。コンビニで販売されている1本入りの4品目は5g減らし、価格は110円が100円に昨年10月から改定されている。乳製品を取り巻く環境の厳しさの為、昨年からの値上げの動きは止まらない。企業努力だけではコスト上昇の影響を抑えきれず、さらなる値上げや容量の削減に踏み切ったようだ。
雪印メグミルクの15年3月期決算はチーズなどの値上げ効果を飲料の不振が足を引っ張るかたちになり微増収となった。営業利益はまだ原材料の上昇を価格に転嫁しきれておらず減益。16年3月期は値上げ効果と新工場稼働で増収増益を目指している。
値上げは雪印メグミルクに限った話ではない。2月~4月、冷凍食品やケチャップなどさまざまな品目で値上げされる。昨年秋以降の急激な円安による輸入原材料の高騰の影響は大きい。ケチャップの値上げはなんと25年ぶりだ。食品メーカーは横並び意識が強いので「他かが値上げするなら、うちも」と値上げラッシュはまだ続きそうだ。
円安が進むと日本の株価が上がるので歓迎していたが、円安の負の部分も忘れてはいけない。雪印メグミルクも品によっては8%以上値上げしている。確かに最近スーパーに行くと価格の高騰にびっくりすることがある。そんな時は少しだけアベノミクス前の円高デフレ時代が懐かしくなる。(編集担当:久保田雄城)