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『コラテラル』『パブリック・エネミーズ』を手掛けた巨匠マイケル・マンの5年ぶりの最新作『ブラックハット』(5月8日公開)。主人公の天才プログラマーを演じるのは、なんと『アベンジャーズ』シリーズのマイティ・ソー役で人気のクリス・ヘムズワースだ。これまでの“クリス=体を張って戦うマッチョな男性”という公式からは外れた役どころに、驚く人も多いはず。しかし、その疑問をすっきり解明するマン監督とクリス本人のコメントが、シネマカフェにいち早く到着。彼の新境地ともいえる役柄について正直に語ってくれた。
何者かがネットワークに不法侵入し、香港の原子炉が爆破、アメリカの金融市場も大打撃を受ける。だが、捜査チームは、解決の糸口をつかむことができないでいた。そこで捜査協力することになったのが、ハッキングの罪で投獄中の天才プログラマー、ハサウェイ(クリス・ヘムズワース)。実は犯人が使用しているシステムは、かつて彼が開発したプログラムを応用したものだったのだ。世界を脅かす凶悪犯を止めるため、ハサウェイは捜査チームとともに、シカゴ、香港、マレーシア、ジャカルタと、世界を股に掛けた追跡劇を開始する――。
主人公ハサウェイを演じるのは、アクションスターとして大躍進をしているマッチョな俳優クリス・ヘムズワース。本作では“天才プログラマー”役という新境地に挑んでいる。このキャスティングについて、マン監督はこう語る。「『マイティ・ソー』で初めてクリスを見て、素晴らしい俳優だと思った。その後、ロン・ハワードと話をしているときに『ラッシュ/プライドと友情』を45分ほど見せてもらったんだ。クリスの演技は圧倒的だったね。それで会いたいと思った。彼が家族と休暇で訪れているコスタリカに出向き、2日間ほど『ラッシュ』のことを話して過ごしたよ」。
そうした意外なミーティングを経て、「本作の主人公にふさわしいと思った」というマン監督。「クリスは意欲的で、アーティストとしての芯の強さがある。私はそんな人物と仕事をするのが大好きなんだ。彼はサーフィンとキックボクシングをやっていて、私生活でも“マッチョ”だよ。本当に熱心に取り組んでくれた」と明かした。
監督に絶賛されるクリスは、自身の役について「いろいろなものを抱え込んだ複雑な男。そして頭脳明晰。正義と悪の間のグレーゾーンにいる。つらい幼少期を過ごして、さまざまな事情で家族との交流もなくなったから、権威に対する怒りは不満もたくさん持っているんだね。…