社会そのほか速
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好きな人に尽くして、好いてもらおうとする女性は多いはずです。あなたがAさんに振り向いてもらおうとするなら、一生懸命手立てを考え、そして相手に尽くすでしょう。でも、それでは飽きられてしまうんですね。相手からすると、グラスが空になるたびにどんどん水が注がれるんです。そして「もうお腹いっぱい」になってしまう。そうではなく実は、Aさんに振り向いてもらうために、Aさんに“尽くしたくさせる”という方法もあるのです。誰でも時間とお金、労力をかけた相手をなかなか嫌いにはなれません。
これはアメリカの心理学者・フェスティンガーが唱える「認知不協和理論」というもの。有名なたとえ話として、イソップ物語の「キツネとすっぱいブドウ」の話があります。キツネが木に実ったおいしそうなブドウを見つけ、食べようとして跳び上がります。ブドウは高い所にあり何度跳んでも届きません。キツネは怒りと悔しさで、「どうせこんなブドウは、すっぱくてまずいだろう」と食べられなかったことを正当化するのです。
本当は欲しくてたまらなかったのに、手に入らなかったという現実。それを相手や状況のせいにして、自分を正当化すること。恋愛ならば「もともと、あんな奴は好きじゃなかったけどね」と、フラれたのを棚に上げて、捨て台詞を残すようなものです。そしてこれを違う形で考えてみましょう。
何とも思っていなかった女性から、男性が軽い頼まれごとをします。気軽に引き受けますが、それが何回か繰り返されたとしますよね。男性は徐々に「忙しいのに引き受けてしまう自分」を正当化しようとするわけ。「何とも思っていないはずなのに」「忙しいのに」と言った理由がありながら、引き受けてしまう矛盾。それを正当化しようとして、「この女性に好意があるのかもしれない」という心理が作用し始めるのです。
先に書いた「軽い頼まれごと」が発端になりますね。相手の負担にならない程度に、何か頼みごとをしてみましょう。そのうちに「この頼みごとは、あなたに頼むのが一番!」と習慣化し、相手も引き受けるのが当たり前のようになれば、後は彼が勝手に自分の行動を正当化し始めます。
最初にまずあなたが何か親切な行動や、尽くす行為をします。そこでもし相手が「この間のお礼に……」とお誘いや、お返しを提供しようとして来たら、それをしっかり受けましょう。…