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駐韓米大使襲撃事件、朴政権の中東外交の成果誇示にも影響=それでも「支持率上昇」の不思議にネットユーザーは批判的

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駐韓米大使襲撃事件、朴政権の中東外交の成果誇示にも影響=それでも「支持率上昇」の不思議にネットユーザーは批判的

 駐韓米大使襲撃事件、朴政権の中東外交の成果誇示にも影響=それでも「支持率上昇」の不思議にネットユーザーは批判的

 2015年3月10日、韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権は駐韓米大使襲撃事件が米韓関係に与える影響を最小限に食い止めるべく対応に追われている。
 
 【その他の写真】
 
 マーク・リッパート駐韓米大使は5日午前、講演会に出席のためソウルの世宗文化会館を訪れた際、握手を求めるふりをして近づいてきたキム・ギジョン容疑者に刃物で切り付けられ、顔や手を80針縫う大ケガを負った。キム容疑者はその場で逮捕された。
 
 中東を訪問中だった朴大統領は、同日午後、リッパート大使に見舞いの電話をかけ、「攻撃は米韓同盟への攻撃に等しく、絶対に許さない」との立場を伝え、事件が米韓同盟にマイナスの影響を与えないようにすべきだとの考えを示したが、韓国メディアでは「襲撃事件によって米国人の韓国に対する印象が悪化し、反韓感情が生まれる可能性もある」(聯合ニュース)と報じるなど、関係悪化を懸念する声もみられる。韓国ではシャーマン国務次官の日中韓関係をめぐる発言が日本の肩を持つものだとの批判が起こったばかり。
 
 今回の事件は朴政権の外交政策にとっても打撃だった。朴大統領は事件の起きた5日、アラブ首長国連邦(UAE)でアブダビ首長国のムハンマド皇太子と会談し、両国が経済面での連携を強化していくことで合意したばかり。大統領は1日から9日までの中東4カ国(クウェート、サウジアラビア、UAE、カタール)歴訪で、1970年代に巻き起こした「第1次中東ブーム」に次ぐ「第2の中東ブーム」の再来を狙ったが、成果を誇示するどころか、事件への対応に追われることになった。「今回の襲撃事件によって、米韓関係を含む安全保障や大統領の政権運営が問題視される」との観測が広まっている。
 
 不思議なのはこうした事件が起きたにもかかわらず、世論調査では朴大統領の支持率が上昇したこと。調査会社リアルメーターが9日発表した3月第1週の定期世論調査結果によると、支持率は前回よりも4.0ポイント上がって39.3%を記録した。同社は支持率が上がったことについて、「中東歴訪の成果と、従北勢力によるリッパート大使襲撃事件で、安保問題に敏感な保守支持層が結集した」と説明している。
 
 ただこの調査結果については、韓国のネットユーザーからは「調査が間違っているのか?それとも国民がばかなのか?」「誰が見てもヤラセだと分かる」「テロのおかげで支持率が上がるなんて、どこまでも情けない大統領だ」などと批判的なコメントが多く寄せられている。(編集/KO)

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