社会そのほか速
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新幹線開通により高い経済効果が期待されている北陸地方だが、以前から有効求人倍率の高さは全国トップクラス。2015年1月の有効求人倍率を見ても石川県は1.52倍で全国5位、富山県も1.44倍で同6位と高水準をキープしている。
また、福井県に至っては新幹線開通が2023年とまだまだ先で、現時点では恩恵をさほど受けていないにもかかわらず、有効求人倍率は1.55倍と東京都に次いで全国2位。「地方=仕事がない」という図式は、北陸に関してはまったく当てはまらないのだ。
この結果について、「福井県は古くから製造業が盛んで、全国平均を大きく上回っています。それを担っているのは中小企業で、眼鏡で有名な鯖江がそのいい例です」と話すのは同県県庁の職員。
福井では一部の大企業が産業を支えているケースは稀で、製造拠点の海外移転も少ない。しかも、家族主義的な中小企業は労働者を非正規雇用ではなく正社員として雇う傾向にある。これに若者の県外流出による人材不足などの状況が高い有効求人倍率の背景としてあるようだ。
「新幹線の工事には県内の建設会社も多数参加しており、こうした特定の業種では多少恩恵を受けていると思います。ただ、他の北陸2県に比べればずっと少ない。新幹線開通の経済効果は石川県が124億円、88億円との試算がありましたが、新幹線がまだ通っていない福井の経済効果は富山の半分もないでしょうね(苦笑)」
では、実際現地で働いている人はどう思っているのか?
福井県内の繊維メーカーで働く大村悟志さん(仮名・34歳)は、元飲食チェーンの社員。3年前、それまで住んでいた名古屋から実家のある福井県にUターン転職した。
「業績悪化に伴うボーナスの大幅カット、リストラに契約社員の雇い止めなどがあって、会社に残ることに不安を感じたんです。福井は田舎の割に求人は多かったですし、思い切って地元に戻ることにしたんです」
現在の年収は440万円で、前職の年収から20万円のアップ。いくら求人が多いとはいえ、一般的に転職者の6割は年収が下がるというから、地方への転職で年収増はかなり好待遇といえる。
「年収が増えたのは前職の収入が単に低かったこともありますが、地方にしては貰えているほうだと感じています。ただ、それでも今の年収は県の平均よりもちょっと少ないくらい。だからといって不満はないですけどね」
その理由に夫婦共働きと妻の収入の高さを挙げる。…