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国土交通省が18日発表した今年1月1日時点の公示地価は、商業地の全国平均で7年ぶりにマイナスを脱し、前年比で横ばいとなった。住宅地は0.4%下落したが下落幅は0.2ポイント縮まり、5年連続で下げ幅が縮小した。昨年は3大都市圏の平均が6年ぶりに上昇に転じ、大都市圏を中心に上昇局面に入ったが、今回は札幌、仙台、広島、福岡の「地方中枢都市」で、住宅地が1.5%上昇、商業地も2.7%上昇と3大都市圏の上昇幅を上回った。景気の持ち直しで、住宅購入や大規模再開発の機運の盛り上がりが、都市圏から地方都市に波及しつつあることを裏付けた。
地価は調査対象全体の32.9%にあたる7569地点で上昇。2年連続で上昇幅が拡大した地方中枢都市は、上昇地点が昨年の765(62.1%)から865(70.0%)に拡大し、下落地点は225(18.3%)から147(11.9%)に縮小した。東京、大阪、名古屋の3大都市圏の平均は、住宅地が0.4%上昇、商業地も1.8%の上昇。昨年より商業地が0.2ポイント上昇幅が拡大したものの、住宅地は0.1ポイント上昇幅が縮小した。都市圏別では、商業地は東京が2.0%、大阪が1.5%、名古屋が1.4%それぞれ上昇した。住宅地は東京0.5%、名古屋0.8%の上昇で、大阪は横ばいだったが7年ぶりに下落が止まった。
地方中枢都市や3大都市圏では、店舗やオフィスビルの需要も活発になっているほか、低金利と住宅ローン減税の政策効果が住宅需要を下支えした。懸念されていた消費増税の影響は「1年を通してみれば少なかった」(国交省幹部)。
一方、地方圏全体でも上昇地点が昨年の1792(14.1%)から2214(17.5%)に拡大、横ばい地点も1238(9.8%)から1678(13.2%)に拡大するなど、地価は緩やかな回復基調を見せている。ただ、下落地点はまだ8773(69.3%)もあり、地域によっては厳しい状況が続いている。また、全国の商業地で上昇率トップだったのは、北陸新幹線が開業したJR金沢駅前の金沢市広岡1の1の18、伊藤忠金沢ビルで17.1%だった。【永井大介】