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【パリ=本間圭一】フランス政府は今年1月の連続銃撃テロ事件以降、「第2次大戦以降で最大規模」(仏軍幹部)となる軍兵士、警察官約1万5000人を連日、全土に展開させる異例の厳戒態勢を続けている。
開始から既に3か月以上が経過し、警官が病気で集団欠勤するなど前線では疲労の色も濃くなっている。
パリ中心部にあるルーブル美術館。年間約930万人が訪れる観光名所には、自動小銃などで武装した軍兵士3人が常時、目を光らせている。
全土警戒に招集された兵士は約1万500人に上り、展開可能な兵員の約15%にあたる。このうち、約6000人は、テロの危険性が高い首都圏に重点配備されている。駅や空港、観光施設、学校やシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)の巡回など警備対象は約320地区に上る。
オランド大統領は3月、「テロ攻撃の脅威は依然高いままだ」と述べ、厳戒を当面維持する方針を示した。1万5000人態勢は、観光シーズンの最盛期である夏まで続くとみられる。