社会そのほか速
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浅漬けなどで人気の小カブ「あやめ雪カブ」の出荷作業が、伊達市の「孫ろく農園」で行われている。
アヤメの花の色に似た紫と白の色合いをした直径約5センチのカブで、しっかりした肉質と上品な甘さが特長。葉などに軽く塩を振るだけで漬物になり、捨てるところがないという。
同農園の佐藤英明さん(69)は「道内ではまだ珍しい品種だが、野菜好きの人にはサラダや酢漬けで人気がある」と話す。3株130~220円で、地元の道の駅や札幌市内のスーパーに出荷される。
「報恩の至誠を以(も)って国家に尽くす」――。浄土真宗の真宗大谷派が1937年4月、末寺や門徒に対して、今後、守り、実践すべき3か条の教義として発布した「同朋箴規(どうぼうしんき)」の額が、岐阜県養老町の同派寺院で見つかった。発布されたのは日中戦争が始まる3か月前。仏教各派が国家主義に染まり、報国意識の高揚や大陸布教など戦争協力を強めていく中、同派が残した足跡の一つ。額は18日から、名古屋市中区橘の同派名古屋別院(東別院)で開催される第26回平和展で特別展示される。
「同朋箴規」が見つかったのは養老町栗笠の専了寺=玉井学住職(70)=。「報恩至誠」を含め、宗報で告知された「己を捨てて無碍(むげ)の大道に帰す」などの3か条が墨書されている。解説付きで額装されており、戦前から本堂の壁に掛けられてきたらしい。
同派名古屋教区教化センターでは毎年、戦争に協力した同派の歴史を示す資料を集めて展示し、反省と平和への誓いとしている。その中で、「同朋箴規」の関連資料を探し、「箴規」宣伝歌のレコードなどが発掘されたものの、「箴規」そのものが信者の目に触れるように加工されたものは見つかっていなかった。今回、岐阜県内の関係者から寄せられた情報により額が見つかり、平和展のために借り受けた。
同センター研究員で同展担当の新野和暢さん(39)は「仏教各派とともに大谷派が皇道仏教に陥っていた時代の産物。宗祖・親鸞の言葉の本来の意味が改変されており、当時の歴史を知る貴重な史料だ」と語る。
戦後、同派は戦争協力の過去を反省し、「不戦決議」(1995年)に結実させたが、「箴規撤回の通知などは確認されていない」(御手洗隆明・同派教学研究所研究員)。このため、専了寺ではそのまま掲示してきたらしい。玉井住職は「ことさら額の話をしたり、門徒に尋ねられたりしたことはありませんが、3か条は現実の生活を大事にする真宗大谷派らしい文章だと思ってきました」と戸惑いもみせている。
自然科学研究機構・基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究グループは、食虫植物のサラセニアについて、特殊な「袋状」の葉を形作る仕組みを初めて解明したと発表した。研究成果は、16日付電子版科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載された。
サラセニアは、地面から袋状の葉が上に伸びた形をしており、その葉の中に消化液をため、落ちた虫を栄養にする。従来、袋状の葉がどのように形成されるかは不明だった。
研究グループは走査型電子顕微鏡で、葉が形成される初期の段階から成長の過程を観察。その結果、元々は平らな葉が、葉の中央と付け根といった特定部分の細胞分裂の方向を変え、袋の形に変化していたことが判明したという。
理化学研究所の倉谷滋・主任研究員(進化発生学)は「どの植物の葉にもある遺伝子が、働き方を少し変え、細胞レベルの変化を引き起こすことで、全く違った形になることがわかった。普通の葉がどう変化し、食虫植物の葉に進化したかという謎を説明してくれた」と話した。
今月20日で廃業するチョーク業界2位の「羽衣(はごろも)文具」(春日井市)は、独自に考案したチョークの自動製造機を取引先の韓国の代理店に譲渡する。韓国では安価な欧州製が売り上げを伸ばしているが、高品質の日本製は高くても売れるためという。(西村公秀)
「滑らか」と好評米から大量注文 羽衣文具は1932年に名古屋市中区に「日本チョーク製造所」として創業し、47年に現社名にした。白い粉が手に付かない「被膜付き」のチョークが人気で、学校向けに売り上げを伸ばした。
現在の渡部(わたなべ)隆康社長(71)は、創業の祖父から数えて3代目。渡部社長によると、最盛期の80年代から90年代には年間製造量が9000万本、市場占有率(シェア)も約40%あったという。だが、教育の電子化で平成に入って学校で黒板を使わない授業が増えると、年間生産量は4000万本までに落ちた。この影響で、2012、13年度の税引き後利益は連続赤字で、14年度も赤字の見込みとなっている。こうした中、渡部社長は自らの病気と後継者がいないことから、自主廃業を決めた。
今回、韓国の代理店に譲渡するのは、原料に炭酸カルシウムを使う「白墨自動製造機」の3ライン。渡部社長が叔父と一緒に考案したものだ。原料をプラスチック製の箱に入れると、あとは機械が自動的に円柱形の形に押し出して成形し、ピアノ線で長さ7・5センチに切断する。「1本1秒の生産速度」が自慢だ。
昨年10月にホームページで廃業を告知した後、米国の数学教授らの団体からインターネットで大量の注文が入った。渡部社長は「今月11日に60カートン(約1トン)を船便で送った。黒板に方程式を書くのに滑らかで書きやすいと愛用してくれていた」と感謝する。
全国7社が加盟する日本白墨工業組合(名古屋市)によると、一昨年には名古屋市内のメーカー1社が自主廃業しており、国内のチョーク業界は厳しい時代を迎えている。
北陸新幹線金沢開業により、県内の観光地では、14、15日の週末2日間の人出が例年を大幅に上回ったことが、県の調べなどでわかった。今週末も引き続き、首都圏から多くの観光客が来県するとみられる。
金沢駅構内の商業施設「金沢百番街」では、14日に新装オープンしたファッションエリア「リント」で、15日との両日で計約15万5000人が入館した。昨年7月に改装オープンした土産品売り場「あんと」では、両日とも4万人を超えた。普段の休日の2倍前後で、昨年8月のお盆に過去最高を記録した3万5000人を上回った。
スーパーなどが入る「くつろぎ館」を含めた金沢百番街全体の売り上げは1億100万円。1年間で最も書き入れ時の年初のバーゲン並みだった。
駅構内の観光案内所は、両日合わせて約7000人に対応。県によると、昨年同期の週末の4倍以上だった。
県金沢城・兼六園管理事務所によると、金沢城公園では14日に8700人、15日に1万2900人が来場。15日は、例年3月の土日祝日の平均(3300人)の4倍となった。兼六園は両日ともに8400~8500人が入場し、例年の平均(6000人)を大幅に上回った。
新幹線開業記念でライトアップを実施している夜間帯には、兼六園、金沢城公園に、それぞれ両日計4500人前後が訪れた。
金沢市武蔵地区の近江町市場は、両日合わせて計6万7000人が訪れた。通行量を調査した昨年10月に比べ、1・5倍だった。ただ、近江町市場商店街振興組合は「通り過ぎていく人が多く、足を止めて買ってもらう工夫が必要」と課題を挙げていた。
加賀市の山代温泉は、14日は全旅館がほぼ満室で、15日も平年を約2割上回る盛況ぶりだった。同温泉観光協会によると、2月から首都圏だけでなく関西からの予約が増え始め、今月はほぼ全日で平年を上回る予約状況という。同協会事務局は「関西からも増えたのはうれしい。北陸の特集番組やCMが増えた効果では」と話した。
輪島市の朝市も活況を呈し、同市朝市組合によると、15日の入り込み客は普段の休日の1・5倍となる約3000人。家族連れなどで屋台に人だかりができ、海産物が人気を集めていた。小林政則組合長は「さっそく新幹線効果が出ている。次の週末もいっぱいになるのでは」と声を弾ませた。