社会そのほか速
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北陸新幹線開業を前に、JR東日本の子会社「日本レストランエンタプライズ」(本社・東京都港区)は11日、金沢市のホテルで出発式に臨み、グランクラスのアテンダントら69人が最高のサービスを提供することを誓った。
同社は、北陸新幹線「かがやき」「はくたか」の車内販売や最上級「グランクラス」のサービスを担当する。浅井克巳社長は、「また北陸に来たいなと思って頂けるようなサービスを提供してほしい」とあいさつ。
アテンダントを代表し、内灘町出身の田辺麻里さん(25)が「お客様からたくさんの『ありがとう』を頂けるようにがんばります」と決意を語った。
14日の金沢発一番列車「かがやき500号」のアテンダントが、能美市出身の千歩さくらさん(26)、白山市出身の米谷綾佳さん(25)に決まったことも発表された。千歩さんは、「とても光栄です」と笑顔で話した。
岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」や津波で生じた流木などをバイオリンに生まれ変わらせた「津波バイオリン」の県内初の演奏会が11日、岐阜市藪田南のサラマンカホールで開かれた。英国のフィルハーモニア管弦楽団のエイドリアン・ヴァレラさんが奏でる津波バイオリンの音色に、約250人の観客は追悼と復興への思いを込めた。(八木さゆり)
津波バイオリンは、世界的なバイオリン製作、修復者として知られる中沢宗幸さんが製作した。バイオリンの表と裏の板をつなぎ振動を伝える「魂柱」に、奇跡の一本松を使い、その他の部分にはがれきの山から柱や流木などを拾い、木の命をバイオリンによみがえらせた。
このバイオリンを通じて震災の記憶を風化させまいと、1000人の奏者がリレーするように演奏する「千の音色でつなぐ絆」プロジェクトの一環。津波バイオリンを初演奏したヴァレラさんは、所属する楽団の日本ツアー終了後、震災に合わせて演奏したいという思いから、この演奏会が実現した。
プログラムの最初は、カルミナ・ブラーナから「おお、運命の女神よ」。壮大な合唱曲をソロ演奏に編曲したヴァレラさんは「運命という車輪は、一人一人が引くことによって大きな輪になる」と話し、続くビバルディの「春」には「日本の助け合いという素晴らしい精神で、がれきとなった街に芽が出るよう思いを込めた」と語った。
演奏会に先立ち、ホール内での地震発生を想定した避難訓練が行われ、出入り口の避難誘導灯を確認して、観客と職員がホール外に避難した。早川敦朗・岐阜南消防署長は総評で「震災が起きた際は落ち着いて慌てずに、自分の身の安全、火の始末、避難路の確保をするよう行動をパターン化しましょう」と呼びかけた。
大相撲春場所(大阪府立体育会館)4日目の11日、西前頭5枚目の遠藤(穴水町出身、追手風部屋)は、西前頭3枚目の碧山を押し出しで破り、3勝1敗とした。
遠藤は立ち合いでいなすと、相手の勢いを利用して、そのまま押し出した。5日目の12日は、東前頭8枚目の松鳳山(今場所0勝4敗)と対戦する。
東十両2枚目の輝(七尾市出身、高田川部屋)は、東十両4枚目の青狼に外掛けで敗れ、1勝3敗となった。
◇大和郡山 「大仏グラブ」製作へ
東日本大震災の被災者の願いをかなえたいと、大和郡山市で野球グラブを製造販売している梅原伸宏さん(50)が11日、巨大な大仏グラブを年末に奈良市の東大寺に奉納する計画を発表した。グラブを縫い上げる作業には、福島、宮城、岩手3県の小中学生約3000人が参加するという。
この日、梅原さんが委員長を務める東大寺大仏グラブ奉納実行委員会が、大和郡山市のやまと郡山城ホールで、壁紙を切って貼り合わせた実物大の型紙を披露。3・6メートルある大仏グラブの大きさは、大仏殿の本尊・盧舎那仏坐像(るしゃなぶつざぞう)の右手(2・56メートル)に合わせた。梅原さんは「大仏さまの右手は無限大の宇宙を表現しているという。必ず夢はかなうという意味があり、東北の子どもたちと夢のキャッチボールをしたい」と話した。
4月に本格的な製作を開始。東北3県の被災者や地元住民の願いなどを書いた用紙をペットボトル700本に入れグラブの中に詰める。梅原さんは3県の自治体の協力やインターネットを使い、「100万人分の願いを集める」と意気込んでいる。製作には牛16頭分、32枚の牛革が必要。8月下旬に被災地を巡り、一針ずつ縫ってもらい完成させる。
12月26日に東大寺で行われる奉納式には、被災地の子どもたちも招待する。
東日本大震災から丸4年を迎えた11日、坂井市三国町崎の休暇村越前三国で、地震と津波で大きな被害を受けた岩手県宮古市のイクラを使ったしょうゆ漬けが宿泊客に提供された。
全国37休暇村が行っている産業支援活動の一環。休暇村職員による募金とグッズ販売の売り上げの一部の計83万円で生産者から食材を購入し、各休暇村でメニューを考えた。
越前三国ではこの日、宿泊した約50人の夕食のテーブルに「本日で丸4年がたちました」などと記した案内文を添え、スタッフが「宮古市のイクラです」と紹介しながら配膳した。家族4人で泊まった京都市山科区の無職森学さん(77)は「粒が大きくて口の中でぷちぷちとはじける。食べることも支援につながるんですね」と話していた。
12日の朝食には、宮城県気仙沼市産の食材で作ったワカメご飯とめかぶとろろがふるまわれる。