社会そのほか速
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日本車輌と住友商事はこのほど、インドネシア・ジャカルタ特別州が出資するMRTジャカルタ社(MRTJ)から、同国初の地下鉄となるジャカルタ都市高速鉄道南北線向けの地下鉄車両16編成96両の製造を受注したと発表した。受注額は約130億円。
納入予定車両(イメージ)
ジャカルタ都市高速鉄道南北線は、ジャカルタ南部のレバブルス駅と中心部のブンダランホテルインドネシア駅を結ぶ15.7kmの路線(車両基地入出庫線などを含む)。
納入される車両は、安全性の高さや軽量化によるエネルギー効率の良さなど、高い信頼性を得ている日本の鉄道車両の利点を最大限に活用した都市鉄道システムの標準仕様「STRASYA」に準拠。この仕様はアジアへの輸出促進のために日本が官民を挙げて策定したもので、今回の車両納入について両社は、「定時性の向上など安定した運転や、メンテナンスの省力化が期待される」とその意義を説明する。なお、日本の中古鉄道車両が活躍するインドネシアでは、これが約20年ぶりの日本製新造車両の輸入になるという。
MRTJでは今後も南北線の延伸やジャカルタを東西に横切る新線の建設計画があり、さらにインドネシアの他都市でも鉄道網を新設する計画が多数あることから、日本車輌と住友商事の両社は、引き続き同国内での鉄道車両シェアの拡大をめざす考えとしている。
和歌山電鐵は3月29日にダイヤ改正を実施し、貴志川線を運行するすべての列車の運転時刻を変更する。
和歌山電鐵ウェブサイト
今回のダイヤ改正では、通学や団体などの旅客増に対応した定時運行の確保やホーム上での安全性を考慮し、一部駅での停車時分を含めた運転所要時分を見直す。これにより、1便あたりの平均所要時分は現行の平日約30分から約32分に延びる。
また、観光客が多い休日の運行をできる限り増やすとともに、コンセプト列車「たま電車」「おもちゃ電車」「いちご電車」のいずれかが運行する時刻を最大限固定化し、わかりやすさを向上させる。これにともない、通勤通学時における最混雑列車である平日朝7時台の貴志発和歌山行へのこれらの車両の運用は従来より減少するとのこと。
滋賀県の近江鉄道は5日、220形電車の定期運用を3月13日で終了すると発表した。当日は「卒業式」と銘打って各種記念イベントを実施するという。
定期運用最終日に使用される220形225号
220形電車は、近江鉄道彦根工場で製造された同社初の冷房車。旧式の吊掛けモーターと近代的な空気バネとの組み合わせは全国的にも珍しく、特有の走行音で多くの鉄道ファンに親しまれた。1編成1両で運行し、現在は4両が在籍。しかし、老朽化にともない運用が減っていた。
定期運用最終日となる3月13日は、11時31分に多賀大社前駅を発車。11時47分の彦根駅1番ホーム到着をもって定期運用を終了し、11時52分に入庫する。その後、臨時列車「アンコール号」として再登場し、14時30分に彦根駅を発車。15時26分に彦根駅に戻り、「卒業証書授与」を受ける。最後にその場で来場者に配布したメッセージカードを車内に貼り付け、15時39分に入庫する予定だ。
当日は記念グッズとして、「さよなら220形定期運用終了記念乗車券・入場券」(860円)、220形の走行音を収めた「吊掛けモーター録音CD」(1,500円)、「記念タグ付き おーいお茶」(130円)も発売。いずれも11時30分から、彦根駅改札内にて販売する。
なお、220形は定期運用終了前も毎日は運行していないため、「220形電車乗車ご希望のお客さまは前もって運転日・ 時間・区間をお問い合せいただきますようお願いいたします」と同社は呼びかけている。
JR西日本は16日から、東海道本線(JR京都線)茨木駅のリニューアルに着手する。このほど新駅舎デザインが公表された。
茨木駅リニューアル後のイメージ。コンコース(左)と外観東口
茨木駅リニューアル後のイメージ。外観西口(左)と東口デッキ(東口デッキは茨木市提供)
茨木駅では、2016年春の立命館大学新キャンパス開設に合わせて、茨木市による駅東口デッキや歩行者専用道路の整備が進行中。JR西日本も2014年2月、駅利用者の利便性向上と市の玄関口としてのイメージアップを目的に、改札内へのエスカレーター新設やトイレの改修、店舗開発などを含む駅舎リニューアルを行うと発表していた。
今回の発表によれば、新駅舎は「駅とまちをつなげる、駅と人をつなげる」を基本コンセプトとして設計。自然採光や通風を利用するなど、「自然」をデザイン要素として取り入れるほか、駅周辺のまちづくりとも調和させ、親しみを持って利用される駅をめざす。エスカレーターは上り(京都方面)ホームに3基、下り(大阪方面)ホームに2基の計5基を新設。その他、多目的トイレを含むトイレ改修、床や天井などの改修によるコンコース美化、みどりの窓口の整備などに取り組む。駅舎北側部分の約1,100平方メートルは店舗スペースに充てる。
2017年春にエスカレーターの使用を開始する予定で、工事完了と店舗部分開業は2018年春の見込み。なお、リニューアル工事着手にともない、3月29日から駅東口北階段は工事終了まで閉鎖に。代わって同日11時30分から、茨木市が整備した駅東口デッキが使用できるようになる。
JR東日本高崎支社は10日、北陸新幹線開業に向けて進めてきた高崎駅新幹線改札内リニューアル工事の完了を祝う記念式典を開催する。
待合室内イメージ
SL時計イメージ
今回のリニューアル工事では、富岡製糸場を連想させるレンガ壁を表現した「メッセージウォール」、現役の蒸気機関車2両が存在する「SLのまち」としての高崎をイメージづける「SL時計」を高崎駅の新たなシンボルとして設置。待合室には、地元工芸品を中心に伝えるギャラリーや観光協会と連携した情報発信スペース、富岡製糸場と絹産業遺産群を紹介するコーナーを新設し、「上州らしさ」を感じられる空間とする。あわせて新幹線改札内の全店舗で業態や商品構成の見直しによるリニューアルを行い、群馬ならではの地産商品をそろえた店舗構成とする。
開業記念式典は3月10日11時から高崎駅新幹線改札内特設ステージにて開催され、行政の関係者や出店者、工事関係者などが列席。来賓挨拶、メッセージウォールとSL時計の除幕、待合室案内と店舗紹介などを行う。