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長年花粉に悩まされている読者も多いだろうが、それに対抗する医薬品も年々進化を遂げている。最新の花粉症医療について、日本医科大学付属病院の大久保先生に教えていただいた。
■日本医科大学付属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科 部長医学博士 大久保公裕先生
2011年2月の厚生労働省の調査によると、花粉症患者は国民の約20%。目や鼻、喉のかゆみや鼻炎、だるさなどに悩まされ、日常生活に支障をきたす人も多い。
そんな花粉シーズンを快適に過ごすためにも、「自分が何のアレルギーなのか、正しく把握しておく必要がある」と日本医科大学付属病院の大久保公裕先生。
「スギだと思っていたら、イネ科やブタクサ、ハウスダストだった人も。スギは100~500㎞くらい飛散するので本州にいる限りは避けられませんが、イネ科やブタクサなどは100mくらい。近くに行かなければ症状は出ません。正しく対応するためにも、アレルギー検査をおすすめします」
そのうえで自分の症状に合わせて市販薬でセルフメディケーション。早めの服用が良いと言われていた時期もあったが、現在は症状が出てから。もしくは花粉が飛び始める2月中旬くらいからの服用で十分という調査結果が出ている。
「花粉症患者の3分の2くらいが日常生活に支障をきたすレベル。快適に過ごすために市販薬であまり効果がない場合は早めに受診してください」
◎市販薬でOK?通院すべき?
●花粉症に効果のある処方薬が次々と市販薬として登場!!
医師の処方薬として使用され、安全性と効果が認められた薬が、どんどん市販薬として登場している。医療薬から市販薬にスイッチされ、街の薬局のカウンター越しに売られることから、このような薬はスイッチOTC(Over The Counter)薬と呼ばれている。昨年は『アレジオン』、今年は『アレグラ』が話題になっている。
■近年に登場したOTC医療薬
アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)
アレジオン(エピナスチン塩酸塩)
アレギサール(ペミロラストカリウム)
ザジテン(ケトチフェンフマル酸塩)
アゼプチン(アゼラスチン塩酸塩)
※カッコ内は一般名。
●補いきれない症状はオーダーメイドの処方薬で!
スイッチOTC薬の充実で、軽い花粉症の対策はセルフメディケーションで補えるようになってきた。忙しいビジネスマンなら、まずは市販薬で様子をみるのがよい。だが、花粉症の症状は様々なので、抑えられない時は早めに診察を受け、自分の症状に合わせて処方された薬で対応したい。…