リスト（株）（神奈川県横浜市）とリストグループは、このたび、昭和女子大学および住宅関連企業5社と行ってきた女性主体の商品開発プロジェクト「MIRAI図（みらいず）」の最終案を発表した。

　同プロジェクトは、社会の変化によりライフスタイルが多様化しているという認識のもと、『女性の視点から見たこれからの暮らし』というテーマで2013年11月にスタートしたもの。

　各ユニットは最終公開プレゼンテーションに向けて、特に子育てワーキングマザーのための「住まい」「暮らし」「コミュニティ」を考慮したモノ・コト・サービスの開発を行ってきた。2014年8月に各ユニットからの第一回公開プレゼンテーション、2014年9～12月に各ユニット別に商品開発のパッケージングを経て、今回の最終プレゼンテーションの運びとなった。

　発表されたプランは「スマイルハウス」「La Seek」「Rakurasu Town」の3つ。

　■「スマイルハウス」
　家事と仕事、子育てに奮闘するワーキングマザーのためのマンション。従来のマンションは共働き女性を意識したとしても主に住戸内の間取りの工夫にとどまっているため、マンション内に住民同士や、周辺地域とのつながりをつくることを意識した。住戸と共用廊下の間に土間を、住戸内には開閉自由な開放空間を設けることで住民同士で「開いて、つなぐ」ことを実現。共用部の一部は地域にも開き、子どもたちが放課後をすごしたり地域のママサークルが利用したりと、時間により異なる人が使うことを想定している。

　■「La Seek」
　建売住宅に自分で手を入れる余地を残して販売することで、価格以上の満足度や愛着を創出する。昨今のDIYブームを取り入れ、住みながら完成していく住宅を目指した。難しいプロセスでは着手できない方も多いので、豊富なパーツをカンタンに実現できることを重視している。カスタマイズは、建売住宅の着工から引き渡しまでの約5カ月の工期に影響がないように、完成後に行う工程としている。

　■「Rakurasu Town」
　忙しい共働き夫婦が楽に暮らすことをテーマにした戸建て街区。街区や街の仕組みと、住戸内の2つの面で工夫することにより、街区内に人間関係を醸成し、仕事に時間を取られがちな共働き夫婦の孤独感を解消、新たな趣味や楽しみが生まれることを主眼としている。具体的にはクラブハウスを設置し、部活動を推進してコミュニティーの醸成を図ったり、管理組合をつくったりするなど、マンションの運営方法を戸建て街区に取り込む構想。…