社会そのほか速
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次世代自動車の動力伝達機構はまだ定まっていない。電気自動車や燃料電池など、いくつかの方式が出てきているが決定打に欠ける。どれも一長一短なのだ。とはいえ、現時点では選択肢が豊富なほうがいいだろう。様々な観点から検討されて淘汰されていけばいいのだ。
そしてまたひとつユニークな新しい特徴を持つ次世代自動車が発表された。当サイトでも以前紹介したことがあるドイツのナノフローセル社が開発する、フロー電池を搭載したシリーズの新型モデル『QUANTiNO』だ。
■ ジュネーブ・モーターショーでの発表
ナノフローセル社は、先日スイス・ジュネーブで開催された世界最大級のモーターショー『Geneva International Motor Show 2015』において、ナノフローセル機構を搭載した2台のEV車両(電気自動車)を発表した。
1台は『QUANT F』。以前当サイトでもちょっと紹介した『QUANT E』の進化版だ。こちらは大量生産のために公道走行の認可を受けようというモデルで、すでに外装は100%、内装は約90%が量産に適合する仕様になっているという。
そしてもう1台がより小型のモデルである『QUANTiNO』だ。こちらは初の低電圧電気自動車である。『QUANT F』は時速300キロを実現するスポーツカーであるのに対して、『QUANTiNO』は一般ユーザー向けの車両だ。
特徴はわずか48ボルトという低電圧で作動すること。それでいて25キロワット×4(136馬力)という出力を誇り、最高速は時速200キロに達する。そして航続距離は1,000kmを超えるという。『QUANTiNO』は2+2シーター(フルサイズの2名の乗車空間と、短距離移動を前提とした2名用の狭い乗車空間を持つ仕様)で、全長は3.91メートル。22インチのホイールを履いたスタイリッシュなデザインだ。
■ 高性能なフロー電池で動く自動車
ここでナノフローセルについて少し紹介しておこう。ナノフローセルとはレドックス・フロー電池の改良版だ。レドックス・フロー電池そのものはそれほど新しい技術ではない。2種類の電解液を、イオン交換膜で区切られたふたつのタンクに入れる。それぞれのタンクから電極に電解液をポンプで送ると、片方の電極では酸化反応、もう片方では還元反応が起き、電気が発生するというものだ。
レドックス・フロー電池は充電池なので、放電だけでなく充電もできる。…