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東京都心から半径約8キロの輪を描く首都高中央環状線(延長約47キロ)が7日、構想から約半世紀を経て全線開通した。最後の整備区間だった品川区の大井ジャンクション(JCT)と目黒区の大橋JCTを結ぶ品川線(約9.4キロ)が完成し、同日午前に記念式典が開かれた。首都高湾岸線とつながり、新宿から羽田空港までの所要時間が従来の半分の約20分まで短縮されることが見込まれるなど利便性の向上が期待される。
「首都圏全体、日本全体の発展に大きく寄与する」。式典であいさつした東京都の舛添要一知事は開通の意義を強調した。
中央環状線の総事業費は約2兆円。東京外郭環状道路(外環道)、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)とともに、総理府(当時)の有識者懇談会が首都圏の道路交通の骨格として1963年に公表した「3環状9放射ネットワーク」構想に位置づけられた。品川線は首都高速道路会社と都が2006年度から共同で整備し、片側2車線ずつで事業費は約3100億円。全線がトンネルで、熊野町JCT(板橋区)以南の山手トンネルとつながるため、約18.2キロの日本最長の道路トンネルとなる。
品川線の開通で、渋谷や新宿、池袋などから東京湾岸部へのアクセスが向上する。美女木(びじょぎ)JCT(埼玉県戸田市)と羽田空港間の所要時間は、これまでより30分短い約40分になるという。首都高によると、都心環状線を通る車が中央環状線へ分散され、都心環状線の渋滞が4割減少すると見込まれる。
コンテナを積んだ車両が東京港から中央道や東名高速に入るには、一般道を通る必要があったが、品川線経由で直接入れるようになる。国際コンテナ輸送(品川区)の荒木俊夫社長は「品川線開通は安全と時間短縮で業界全体に大きなメリットがある」と話す。
また、3環状道路の一番外側を走る圏央道も、神奈川県の寒川北インターチェンジ(IC)−海老名JCT間(約4.3キロ)が今月8日▽久喜白岡JCT(埼玉県)−境古河IC(茨城県)間(約19.6キロ)が同29日▽千葉県の神崎IC−大栄JCT間(約10キロ)が4〜5月−−に順次開通する。【川口裕之】