社会そのほか速
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地下鉄サリン事件の裁判では、教祖、麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(60)と信者9人の死刑、信者4人の無期懲役が確定している。
未曽有のテロの“引き金”となったのは、迫り来る強制捜査だった。当時、サリンの製造責任者だった土谷正実死刑囚など教団幹部の取り調べを行った元警視庁捜査一課理事官の大峯泰廣氏がこう語る。
「サリン事件の1週間前の日曜日、捜査一課捜査員200人全員が陸上自衛隊朝霞駐屯地に集められ、ガスマスクの装着訓練を極秘で行いました。これは強制捜査に備えたサリン対策の訓練でしたが、オウム側へ情報が事前に漏れてしまい、先手を打たれてしまった」
公判記録などによると、麻原は1995年3月18日、故・村井秀夫幹部を呼び、社会をかく乱して強制捜査を防ぐために、「ポア」(殺人を意味するオウムの概念)を指示。大峯氏がサリン製造責任者だった土谷死刑囚らを取り調べた当時をこう振り返る。
「村井は3月18日、『大至急、作らないとダメだ』と土谷に指示し、前夜に約700グラムのサリンができあがりました。それを20日朝、霞ケ関駅などでバラまいたのです。麻原は『ハルマゲドン(人類最終戦争)が起こるから教団は武装しなければならない』と言い、VX、ソマン、イペリットガスなど多くの化学兵器を土谷に作らせていました。当時、土谷は後悔した様子は微塵もありませんでした」
オウムは最盛期、在家信者1万4千人、出家信者1400人を抱える組織にまで拡大したが、公安調査庁によると、サリン事件後は信者数を千人まで減らした。
だが、組織の再興に取り組み、99年に1500人まで回復。その後も微増の傾向を示している。2007年、オウムは現在「アレフ」を名乗る主流派と上祐史浩氏(52)が率いる「ひかりの輪」の両派に分裂。昨年の信者数は両派を合計して1650人。いずれも依然、麻原の影響下にあるとされる。
昨年の資産額は両派を合計して6億9千万円。00年と比べて17倍以上の増加となった。アレフではお布施を集め、ひかりの輪では寺院を巡るツアーを企画するなどして、積極的に資金源を確保しているという。
東京都足立区でオウム対策の住民運動を行う男性はこう語る。
「施設に出入りしている信者数名が、駅で若いころの麻原彰晃の写真を眺めていました。近所の女子大生が、『ヨガに興味はないか?』と誘われたこともありました。信者は何をやっているかわからず、恐ろしい。…
右肘靭帯の部分断裂が発表され、その動向が注目されていた大リーグ・レンジャーズのダルビッシュ有投手(28)。17日に通称「トミー・ジョン手術」と呼ばれる修復手術を受けることになった。手術すれば、復帰まで最短でも1年。開幕投手まで期待されながら、今季の登板は絶望となる。
「本人は『仕方ない』『麻酔が怖いというだけ』と悲壮感なし。手術を決断するまで数日あってドライな彼らしくないと思っていたら、仲間の助言を聞いていたとか。実は本人は最初の診断のときに手術を決めていた。彼らしい話です」(ベテラン記者)
ダルビッシュは日本ハム時代から少し体に不安があれば「投げたくありません」と言っていたという。
「傍から見ると、ちょっと変なんじゃないか、と思うほどトレーニングしていた。だから、あれだけストイックにやってても靭帯は切れちゃうんだ、と驚きました」
こう印象を語るスポーツ紙デスクは、「だけど」と断って言葉を加えた。
「靭帯みたいな組織は筋肉と違って、鍛えられませんからね。今回のダルの話を聞くと、プロのトップレベルの投手となると、何をしても避けられないことなのかな、とも思うんです」
“右肘靭帯の部分断裂”と聞いて思い出されるのは昨季のマー君(ヤンキース・田中将大投手)。同じ故障だったが、マー君は手術せず、保存療法でケアしてシーズン終盤に復帰した。
「故障の程度に差があるのでしょうが、2人の対応の違いは“焦り”の有無からでは」と前出ベテラン記者は語る。
「メジャーで3季過ごしたダルは通算39勝25敗で防御率3.27。オールスターにも3年連続で選ばれ、立派な実績を残していて余裕がある。一方、去年のマー君はメジャー1年目。故障するまですごい活躍はしたものの、途中で戦線離脱。チームは金満ヤンキース。のんびりリハビリしてたら、チームは代わりの投手をどんどん獲って戻る椅子がなくなるかもしれない……。2人の気持ちに相当な違いがあるはず」
マー君はメジャー2年目の今季、「順調に調整中」と報じられているが、
「また故障するんじゃないか?と不安視してます。メジャー時代の松坂(大輔)が結局、同じパターンで手術をすることになりましたから」(前出ベテラン記者)
ダルが手術を決断したポイントはまさにそこだ。「手術せずに今季中に復帰して投げて靭帯が切れたら来季も投げられなくなる。そのリスクを避けた」というコメントは、いかにも彼らしかった。
※週刊朝日 2015年3月27日号
武生信用金庫(本店福井県越前市京町1丁目)の不正融資問題で、同信金の出資者である会員ら22人が18日、任務を怠ったことにより同信金に不正融資による損害を与えたとして、現役員ら10人を相手に約120億円…[記事全文]
テレビを持っていない世帯からもNHKが受信料を取る――。2月21日付日本経済新聞は、総務省がそのような検討をしており、年内には有識者会議を立ち上げると伝えた。これを受け、世間からは猛反発の声が上がり、高市早苗総務相は2月24日の記者会見で「何も決まっていない」と否定。騒動の火消しに走った。
現在、地上契約だと月1310円、衛星契約だと月2280円の受信料を支払うシステムになっている。単純計算で年に直せば、それぞれ1万5000円、2万5000円を超える額となる。そもそも、NHKは受信料獲得に躍起になるほど経営的に苦しいのだろうか。テレビ局関係者が話す。
「そんなことはまったくありません。それどころか、NHKは受信料収入を得る一方、関連会社を通じてあらゆるビジネスを行い、莫大な収益を得ています。NHKの収入状況を考えれば、受信料をなくせとまでは言いませんが、値下げすべきだし、テレビのない世帯からも徴収するなどもってのほかですよ」
NHKは、NHKエンタープライズ、NHKエデュケーショナル、NHK出版、NHK文化センターなど10を超える関連会社を保持している。
「例えば、NHKラジオのテキスト本をNHK出版が販売し収入を得たり、番組イベントを地方で行い関連グッズを販売したりしています。国民からの受信料で番組を制作しているのにもかかわらず、それをビジネスに活用して儲けているわけです。その上さらに受信料をねだってくる姿勢には疑問を感じざるを得ません」(同)
NHKの関連会社は1980年代に続々と立ち上がり、89年の島桂次会長就任で加速していった。主にNHK番組制作を行い、関連団体の筆頭ともいえるNHKエンタープライズも85年に設立されている。同社は2013年度決算では、売上高538億円、営業利益18億円を計上し、過去最高の業績を上げている。最近はDVD販売やイベント制作、キャラクタービジネスなどにも手を広げ、事業は多岐にわたっている。NHK関係者が話す。
「企業などの法人がNHK番組の映像素材などを利用したい場合、NHKエンタープライズが有償で提供しています。また、雑誌などが記事掲載のために画像や写真を利用する場合も、同社に高額な料金を支払わなければなりません。素材にもよりますが、通信社などから素材提供を受ける場合の3~4倍にも上ります。既得権益で儲けているのです」
公共放送という看板を盾にして幅広いビジネスを展開し儲けるNHK。もし受信料徴収の対象を今以上広げるとなれば、国民的議論を呼ぶことは必至といえよう。
(文=編集部)
師弟以上の親密な関係だったのだろうか。
福井県勝山市で3月12日に起きた東邦大大学院生の菅原みわさん(25)殺害事件。福井大教職大学院特命准教授の前園泰徳容疑者(42)が、殺人容疑で逮捕された。前園容疑者は当初事故を装ったが、関与を認める供述を始め、素手か腕で首を絞めたとみられている。
前園容疑者の自宅周辺では、菅原さんの姿が頻繁に目撃されていた。
「容疑者の子供と遊び、奥さんと談笑するなど、家族ぐるみで仲が良かった。2人で朝晩問わず出かけ、彼女の頭をなでていたこともあったので、初めは兄妹かと思いました」(近隣住民)、「深夜、2人が車で親しそうに話していた。どうみても恋人同士って感じ」(容疑者の知人)
2人が知り合ったのは5年ほど前。東邦大の非常勤講師と学生だった。菅原さんの知人が当時を語る。
「彼女が大学3年の頃、前園先生の野外調査に参加して、赤とんぼが高地に移動することを国内で初めて実証した。以来、本格的に研究を始め、卒業時に優秀な学生に贈られる“功労賞”も受賞。先生を追うように勝山に拠点を移し、研究パートナーになりました」
前園容疑者は、東大大学院で博士号を取得。奄美大島で当時としては日本唯一の、行政が配置した環境教育の専門家として活躍後、東邦大非常勤講師に。2011年に勝山市に「環境保全推進コーディネーター」として迎えられ、家族4人で越してきた。13年に福井大特命准教授に就任する。
奄美時代から親交のある新聞記者が振り返る。
「写真の腕はプロ級で、フィールドワークをする快活な研究者。研究仲間だった奥さんもプリント作りなどをサポートしていました」
勝山では、家族4人でよく出かける仲睦まじい一家だった。エリート研究者の顔がある一方、実は気性の荒い一面もあったという。
「自然保護活動をする人に『私のように正規教育を受け、博士号を取得した人が声を上げないと意味がない』ということを言い、仲たがいした。自分に批判的な人には強烈な毒を吐いていた」(前出の記者)
若い研究者の命が絶たれた背景には、2人の蜜月や容疑者の性格が関係していたのか。真相解明は緒に就いたばかりだ。
※週刊朝日 2015年3月27日号