社会そのほか速
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富士フイルムの3本目の「WR」レンズが登場した。WRレンズとは、防塵・防滴・マイナス10℃の耐低温構造を持つ、タフなレンズシリーズのことである。このWRシリーズと防塵防滴構造の「X-T1」を組み合わせることで、過酷な環境での撮影が可能になるのだ。
このレンズは35ミリフルサイズ判換算で24ミリから84ミリと、とても使いやすいズームレンジを持つ。しかもF2.8通しと明るく、開放から安心して使える設計だ。レンズ構成は12群17枚。非球面レンズ3枚、EDレンズ3枚で各種収差を低減し、定評ある多層コーティング処理「HT-EBC (High Transmittance Electron Beam Coating)」と新開発のナノGIコーティング技術を投入して、ゴーストやフレアの発生を抑えている。また、WRシリーズのウリである防塵防滴耐低温構造を実現するために、鏡筒の14カ所にシーリングを施している。
レンズの仕上げも高級感あふれるものになっている。金属製の鏡筒はズシリと重量感があり、やや太めなピントおよびズームリングが迫力だ。WRレンズなのでやや動作が重めなのはシーリングの影響だろうか。しかしこのトルク感が心地よい。絞りリングのクリックストップの節度感も良好だ。
ズーム全域で開放から安定した描写を見せる写りもいい。ワイド端でも目立った周辺光量落ちもなく、クリアで澄んだスッキリとしたシャープさが、キリリとしていて気持ちよく感じる。色乗りは若干アッサリ目な印象だが、カメラ側のフィルムシミュレーションで調整すればいいだろう。ディストーションも良好に補正されているので、建造物など直線が多い被写体でもイメージ通りに撮影できるはずだ。
なお、手ブレ補正機能は持たないので暗所での撮影には注意が必要だ。明るい開放F値を生かすか、高感度もしくは三脚使用で対処したい。
ワイド端で晴れたハーバーを撮影。F8まで絞れば周辺光量落ちも少なく、画面隅々まで均一で安定した描写を得られる。解像感もよく、停泊するクルーザーから、防波堤で羽を休めるカモメの群れも分かる。
35ミリフルサイズ判換算で24ミリ~84ミリというズーム域はとても使いやすい。ボディに装着するファーストレンズとしてオススメだ。街をブラブラと歩きな
がら、気になった被写体を小気味よく撮影できる速いオートフォーカスもいい感じだった。
ワイド感を出して港を撮影。…