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小中学生らが英語のみを使って楽しみながら学ぶ体験施設「英語村」が各地に広がっている。
英語を母国語とする講師らの指導で、楽しみながら「生きた英語」や異文化を学ぶ場で、気軽に留学のような体験ができるのが魅力だ。
「Let’sstartEnglishclass!」
今月16日朝、大阪府寝屋川市の教育研修センターに、同市立成美小学校5年の児童約70人の歌声が響いた。指導役は、米国、英国、オーストラリア、カナダ出身の計6人の講師。「日本語を話しちゃいけない」と緊張気味だった児童も、ゲームなどで体を動かすうちに笑顔で英語を話すようになっていた。
同市の全市立小学校では、英語でのやりとりを重視した独自の授業「国際コミュニケーション科」を1年生から行っている。英語村は、日頃の授業で学んだ英語を使う喜びを感じてもらおうと、昨年5月に開設された。「英語だけを使う特別な場で、学ぶ意欲やコミュニケーション力を高めてもらいたい」と同センターの田井秀夫所長(51)は話す。
普段は教職員の研修などを行う施設だが、「英語村の雰囲気に」と、万国旗などを飾り、建物内の掲示物を英語にする工夫を施した。
今年度は全24小学校の5年生が、学校ごとに1日ずつ英語村を利用。外国人英語講師(NET)が中心となって指導し、市民ボランティアも支援する。この日は歌やゲームを楽しんだ後、グループに分かれ、レストランで注文する言い方などを料理の写真などを使って学んだ。
すべて英語で行われた約5時間のプログラムの最後に、各講師が出身国について語った。カナダ出身のビンセント・ワンさん(31)は、クイズを交えながら、バスケットボールの考案者やラジオ放送を初めて成功させた人がカナダ人であることを話した。「英語を真剣に聞き、理解する努力をしてほしかったので丁寧な説明を心掛けた」とワンさん。懸命に耳を傾けていた板場和歩(なほ)さん(11)は「一日中、英語で話せて楽しかった。もっと勉強して、将来外国を旅行してみたい」と笑顔。松山茉弘(まひろ)君(11)も「東京五輪までに、世界の人と英語で話せるようになりたい」と意欲をみせた。
同小の栢野(かやの)美智子教諭(59)は「児童には不安もあったようだが、何とかコミュニケーションをとりたいと、身ぶり手ぶりを織り交ぜて工夫していた。英語を使う楽しさを学んでくれたと思う」と話していた。
◇
英語村の先駆けとして知られるのが、近畿大が2006年、キャンパス内に設けた「英語村●(イーキューブ)」。京都市も来年春、市立日吉ヶ丘高校に外国語指導助手(ALT)らが常駐する英語村を設ける。2018年度に開設予定の東京都がモデルの一つにするのは、韓国の各地にある英語村。英国風の街並みを再現したテーマパーク型もあるという。都教委では「東京にいながら海外生活や異文化が体験できる施設にしたい」としている。(石井正博)
※●はEの3乗、Eの右上に小さな3