社会そのほか速
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コピーライターとは、言葉で多くの人とコミュニケーションをとる仕事。であれば、コミュニケーションの第一人者ではないかという観点から、仕事で心がけていることを伺っていくのがこの連載。今回は、ルミネの広告で女心を表し多くの人の心をつかんだ、博報堂 尾形真理子さんにお話を伺った。
メディアが違っても、仕事の考え方は同じ
尾形真理子さん
博報堂 クリエイティブデザイン局 コピーライター。ルミネ「わたしらしくをあたらしく」、資生堂インテグレート「ラブリーに生きろ♥」など、多くのコピーで人々の心をつかむ。また、広告業務の他に小説、コラムや歌詞も手がける。2015年より、博報堂の発行する季刊誌『広告』の編集長も兼任。
――尾形さんは歌詞や小説も手掛けていますが、コピーとの違いはありますか?
媒体が違うので、そういう意味での違いはあります。歌詞とコピーはまったく違う、小説とコピーもまったく違う。でも共通してるのはやっぱり人に伝えるときの意識で、相手がどう反応するのか、相手がどう思うのかを考える点では同じです。
――例えば最近だと、V6のシングルの歌詞もありますね
ファンには女性が多いですし、女性が言って欲しいことをV6に歌ってもらおうと思って作りました。あの歌詞のような思いを男性は絶対に口にしないだろうし、考えたこともないかもしれません(笑)。だけど、女性が欲しい言葉を男性に歌ってもらったら、一方的な「俺の歌」ではない失恋の歌になるんじゃないかな、と思ったんですよね。
V6というメディアがあって、ファンというお客さんがあって、そういった意味では思考回路は同じなんです。
――それはとても意外でした
余談ですが、タイトルの「君が思い出す僕は君を愛していただろうか」を、ファンの方が「だろうか」と略しているらしいと聞いて、センスあるなあと感動しました(笑)。「きみきみ」「きみおも」などの候補があったけど、最終的に「だろうか」に落ち着いたなんて、TwitterなどのSNS文化だな、と思いましたね。
『試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。』(幻冬舎文庫)
雑誌とコピーの違い
――博報堂さんが出している雑誌『広告』の編集長にも就任されましたが、そちらはいかがですか?
コピーライターの仕事は、”核”をつくる仕事です。たとえばルミネであれば、「わたしらしくをあたらしく」という核があれば、周りに色々なものがついてくる。資生堂のインテグレートであれば「ラブリーに生きろ♥」です。そういった作り方をしているのですが、雑誌は、核を浮き彫りにする「輪郭線を引く」という意識に近いように思います。その輪郭線となるものを集めて、つくっている感じです。
――核と輪郭線の違いはどこにあるのでしょうか
コピーライターの仕事は、価値を作るいちばん強い言葉があればそれでいい、その他は全部はいらない、というものです。雑誌に関しては、「これだけしかない」というものをなるべく作らないでいたいなと思うから、すごく抽象的なテーマになっています。核を作る仕事では、「水色の自己主張」といった、ふんわりとした輪郭線にはなりません。
――これでふんわりとしているのかと、驚きました。世の中にはもっとふんわりしているものがたくさんあるような……
だとしたらやっぱり、広告のコピーの方が、よりはっきり削ぎ落とされているんだと思います。
雑誌『広告』397号。テーマは「水色の自己主張」
ルミネ2014年秋「運命を狂わすほどの恋を、女は忘れられる。」
うまくいかないときに”多様性”が生きる
――雑誌「広告」のリニューアル号の特集「水色の自己主張」というテーマについてお聞かせください
「水色の自己主張」というテーマは、多様性というか、みんなが思ってるけど「そうじゃないかもしれないこと」を見てみたかったんです。うまくいっているときは、大抵ひとつの能力や長所にひっぱられて成長できるのですが、どうにもこうにもうまくいかないときに、ゼロに戻してくれるのは多様性なのではないかと思いまして。声高に叫ばれる主張だけでなく、小さな主張に耳を傾けてみたら、今までにない価値観が自分の中で生まれてくるような。
人は、ひとつの理由だけで折れるわけじゃなくて、風邪を引いてて、仕事でも怒られて、帰り道で転んだ、みたいな。3つくらいの理由でもう明日会社行きたくないと思うでしょう。そのときに色々なことでリカバーできた経験に支えられているような気がします。
――そういった、経験から生まれた考えを試せる場にもなっているんですか?
そうですね。いずれその経験が、コピーにも戻ってくるんだと思います。『広告』の編集長を特にやりたいと思っていたわけではなかったけれど、乗ってみると学ぶことがあります。
――今後の予定はいかがですか?
4月19日に「3cmのいたずら心」という特集テーマで最新号が発売されました。全部がいたずらってことではなくて、一部いたずらがあることで、全体が変わってくる、全体を変える力のあるいたずら心という意味なんです。非常に抽象的で、編集部員から散々わからないと言われながらもできあがりました(笑)。
古今東西のいたずら心をピックアップした特集企画となっています。どうか手に取ってご一読いただければ嬉しいです。
――ありがとうございました
雑誌『広告』最新号の特集テーマは「3cmのいたずら心」
『広告』
1948年創刊。博報堂の社員が中心となって編集制作を担当している。397号~404号の編集長として尾形真理子さんが就任し、「なぜか愛せる人々」をテーマに展開している。現在発売中の398号では特集テーマとして「3cmのいたずら心」を掲げている。インフォメーションサイトはこちら。
神奈川県川崎市の今月1日時点の保育所の待機児童数が、ゼロになった。
昨年同期は62人いたが、定員拡大や空きが出た認可保育所などを紹介するマッチングに力を入れた。ゼロ達成は、統計がある2000年度以降初。待機児童解消を公約に掲げていた福田紀彦市長は23日の記者会見で、「一人ひとりに丁寧に対応してきた成果だ。今回の解消はゴールではなくスタート。継続的に取り組みたい」と述べた。
市の発表によると、認可保育所の利用を申し込んだのは過去最多の2万5264人。入れなかった子どもは2231人いたが、厚生労働省の定めた基準に従い、市独自に取り組む認可外の「川崎認定保育園」への入所者や特定の保育所希望者らを除くと、待機児童はいなかった。
川崎市の待機児童数は、ピークが10年の1076人で、横浜市(1552人)に次ぎ、全国ワースト2位だった。以降は、認可保育所の新設などにより年々減ったものの、12年(615人)と13年(438人)は連続で県内ワースト1位となった。
川崎市は待機児童対策を最重要課題の一つに掲げて13年12月、待機児童ゼロ対策推進本部を設置。受け入れ枠拡大や保育所の民営化、人材確保を進めた。14年1月からは全7区に専門の担当者を配置、相談支援やマッチング作業にあたっている。
今年度は認可保育所と認定こども園の新設や増員により、32か所で定員を計2180人増やした。新たに小規模保育事業所を4か所整備、地域型保育事業も充実させた。また、川崎認定保育園に通う児童の家庭には、月額で最大2万円の補助制度がある。
ただ、市子育て推進部は「待機児童解消後は保育所に入れるという期待感がある。転入者が増え、新たな需要を掘り起こし、当分の間は利用申請者数が増え続ける」と想定。来年度は認可保育所の整備などで定員を1480人増やす。
福田市長は今月1日時点での待機児童解消を目指していた。達成したことについて、「職員一丸となった取り組みが実った。今後も保育所整備や補助を継続し、安心して産み育てられる街を目指す」と語った。
児童の受け入れが増える中、保育所では保育士らの人材確保が課題になっている。
認可保育所「ひよし保育園」(幸区)は、今月から民営化した。定員を10人増やして70人にしたが、5歳児以外は埋まっている。
泉田美恵子園長(56)は「大学や短大などに保育士と看護師の求人を100件以上出したが、反応はなかった。最後はつてを頼って採用した」と話す。開園時間も1時間半長くした。東京都内に通う保護者も多く、好評だという。(樽田直樹)
富山県教委は今年度から、公立小中学校の教員に対する特別支援教育の研修を強化する。11年目の教員に対して特別支援学校での体験研修を必修とするほか、新任の教頭らに対する講義や演習も実施する。
特別支援学級だけでなく、通常の学級でも特別な支援を必要とする児童・生徒が増えていることから、県教委は「全ての教員が、特別支援教育の知識と技能を身に付ける必要がある」と話している。
今回の研修強化は、県教委の「特別支援教育推進プロジェクト」の一環。より実践的なノウハウを教員に習得してもらうため、中核市の富山市を除き、県教委が所管する11年目の教員約60人を対象に、3日間にわたる「特別支援学校に学ぶ体験型研修会」を実施する。
1日目は、特別支援教育に関する講義と、児童・生徒一人ひとりの必要性に応じた指導計画を作成する演習を実施。2、3日目は、実際に県内の特別支援学校を訪れて、知的障害や肢体不自由の児童・生徒の指導の体験研修を行う。
また、各学校での特別支援教育の体制整備を円滑に進めるため、新任の教頭や教務主任に対する講義や演習も実施する。
県教委は、これまでも1年目の教員研修で、発達障害についての理解を深める講義や特別支援学校の見学を実施。6年目の教員研修では、発達障害の児童・生徒の指導方法についての講義を行ってきた。
初めて特別支援学級を担任する教員には、特別支援教育に関する基本的な知識・技能についての研修を実施してきた。しかし、現場の教員からは「十分な専門知識や経験もなく不安」との声が出ていた。
特別な支援を必要とする児童・生徒に対応できる教員の確保は、県内の小中学校で急務となっている。県教委によると、県内の小中学校の特別支援学級に通う児童・生徒数は、2004年度の580人から、14年度には1265人に増加。発達障害などで通常の学級に在籍しながら特別な指導を受ける「通級指導教室」の在籍者も、04年度の234人から14年度の1256人に増えている。
一方、専門的な知識や技能を備える、特別支援学校の教員免許を持つ教員は、14年度時点で、特別支援学級担任459人のうち、125人(小学校102人、中学校23人)にとどまる。特別支援教育を必要とする児童・生徒に対応できるノウハウを持つ教員は不足しているのが現状だ。
4月3日~5日の3日間、大手文房具メーカー コクヨの博覧会「コクヨハク ~Campus 40th & Shiga EXPO~」が東京・丸の内JPタワー(KITTE)で開催された。3日間の合計来場者数は約2万5,000名と大盛況。このレポートでは、思わず人に自慢したくなるようなコクヨハク限定文房具を紹介する。
コクヨの博覧会「コクヨハク ~Campus 40th & Shiga EXPO~」開催
キャンパスノート40周年を記念して
コクヨハクは過去2年、本社のある大阪でのみ開催しており、東京では初開催。在京文具ファンや東京本社社員の「東京でもやって欲しい」という声を受け実現したのだそう。
今回の目玉は何といっても「キャンパスノート40周年」だ。キャンパスノートとは「大学ノートといえばこれ」と言える定番商品で、現在販売中のアイテムは300種類以上。1975年に初代が発売されて以来、シリーズ累計は27億冊を上回るという。コクヨハクでは、キャンパスノート誕生40周年を祝い、キャンパスノートを模した特製ケーキのカットが行われた。
リアルな「ノート」が乗った特製ケーキ。色とりどりのキャンパスノートが可愛い
さらに、横から見るとショートケーキの断面に見える「キャンパスノート誕生40周年記念ケーキノート 5冊パック」を数量限定販売。購入者には、「キャンパスノート」のプレートが載った特製ケーキがプレゼントされた。ケーキの上に載ったプレートは、「Campus」という文字と名前などを記入するラインがしっかりと書かれており、食べるのがもったいないと感じてしまう一品であった。
40周年バースデーケーキカット
限定のケーキノート。重なったノートの側面がイチゴショートのよう
コクヨハク限定「2倍の長さのノート」
会場では、ケーキノート以外にも様々な限定グッズが登場。「2連キャンパスノート」はコクヨハク限定の人気商品で、記念に買っていく来場者が多いのだという。
人気の「2連キャンパスノート」。でかすぎ!
2冊のノートが繋がっているようにみえるのは、このノートが生産過程の最終断裁前のものだから。通常品はこれを2つに切り、出荷するのである。切られる前のでかすぎるノート、使い方は購入者次第。2人でノートの上・下側に座り、両側から書き進めるというのも楽しそうだ。
カバンや机に入りきらないであろうサイズ
「金・銀野帳」は即売り切れに
緑の表紙の「測量野帳」は、1959年の発売から56年間デザインが変わらない手帳型ノート。屋外で片手に持って筆記しやすいように、そして耐久性を持たせるための硬い表紙が特徴だ。サイズは測量を行うときに着用する作業着のポケットに入るように設定されている。
金色と銀色のプレミアムな測量野帳が販売。格好いい…!
コクヨハクでは限定商品として、金色と銀色の”プレミアムな測量野帳”が販売された。同商品は各色1日40冊限定販売されたのだが、イベント開場10分程度であっという間に完売。その後も「金の野帳はありますか?」と尋ねる客が後を絶たなかった。
ロングセラーの通常の測量野帳やデザイナーとのコラボレーション野帳も販売。金・銀は売り切れだったので、写真右の白い野帳を購入した
滋賀とのコラボレーション
今回は「~Campus 40th & Shiga EXPO~」ということで、キャンパスノートの主力工場がある滋賀県とのコラボレーション企画も実施。コクヨ工業滋賀が企画開発した、琵琶湖・淀川水系のヨシを活用して作った文具や過去にマイナビニュースでも紹介した琵琶湖型のクリップ、とび出し坊や「とび太くん」のグッズ、滋賀の物産品も販売された。
とび出し坊や「とび太くん」(写真右側の男の子)グッズも販売
会場では他にも測量野帳にマスキングテープやリボンをカスタマイズしてオリジナルアイテムを作る「測量野帳ワークショップ」や、キャンパスノートをデコレーションする「デコキャンワークショップ」、座れる巨大サイズの「カドケシ」などの巨大文具展示、キャンパスノート歴史展示、最新文具の販売なども行われた。
カドケシソファに座ってみたが、隙間がタイトでお尻が入らなかった…
キャンパスノートのデコレーションのワークショップも実施
コクヨハクには親子連れからカップル、外国人観光客など老若男女が来場。手に文具を取って真剣に選んだり、2連ノートなどの珍しいグッズに感嘆の声を上げる様を目に姿が見受けられた。コクヨ広報は「キャンパスノートやコクヨを愛してくださるお客さまがたくさんいらしてくれて幸せ」とうれしげであった。
コクヨ工業滋賀の文具がズラリ
最新文具の展示コーナー
軽い力でテープが切れる新商品「カルカット」
自分だけのノート作り
兵庫県尼崎市のNPO法人「シンフォニー」が、生活が困窮し、十分な学習環境が得られない子供たちに、使い終わった参考書や文具などを募って配る取り組みを始めた。
子供たちに参考書などを提供することで教育の格差を縮め、貧困の連鎖を絶つのが狙い。まず阪神間で始め、いずれ近畿一円に活動を広げたいとしている。
「Study Aid Bank Project」と銘打ち、花園高(京都市)の桜井淳講師(58)と協力して行う。家庭や学校で大量に廃棄される教材を再利用し、子供たちが学習ができる環境を整えようと、実施を決めた。
具体的な取り組み内容は、まず、不要となった教科書などを同法人が募集。集まったものを譲ってほしいと、非営利のボランティア団体などから申し出があると、同法人が目的などを聞き取り、必要な教材を選別して贈る。可能な限り、使用の感想を返送してもらい、譲ってくれた人にメッセージが届くようにするという。個人からの依頼は受け付けない。
募集しているのは、書き込みが少ないもので、参考書、問題集、児童書、文具のほか、辞書や通信教育の教材など。収集の拠点として協力してもらえる団体なども募っていく。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2013年発表)によると、17歳以下の子供の貧困率は16・3%で、1985年以降で最悪だった。尼崎市は12年7月から、生活保護受給世帯の小学4年~中学3年の子供に、学校以外での学習支援の場を設けているが、対象者は約1000人にも上っている。
桜井講師は「受け身の授業だけでなく、自分の力で学ぶツールを増やすことが重要」と取り組みの意義を強調。今後、大学生にも関わってもらいたいとし、「学生らが主体的に現状を理解し、自分に何ができるか考える場になれば」と話している。
問い合わせは、同法人(06・6412・8025)へ。(河部啓介)