社会そのほか速
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4月、入学シーズンですね。街中で新入生らしき学生の方を目にしたという方も多いのではないでしょうか。
月に1、2度ほど、私も全国のさまざまな大学や高校で、学生を対象に講演をする機会があります。一昨年からは筑波大学の非常勤講師として集中講義も担当させていただいています。
学生に接していると、最近の若い世代は出産や子育てに対して、私たち世代とはまた“ちょっと違った”プレッシャーを背負っているのね……と感じたりすることも。
今回は、そのあたり。大学生の感想も紹介しつつ、若い世代の子育て観についてお話してみたいと思います。
講演ではいろいろな大学を訪れますが、学生たち、とくに女子学生は、こんな時期から将来のことをあれこれ思い悩んでいるのか、と愕然(がくぜん)とさせられます。いわゆる「頭のいい」大学ほど、18歳、19歳という低学年のうちから、その傾向が強いように思います。彼女たちの将来像、それは明るい未来というより、閉塞感のあるイメージだったりするのです。
極端な話、ひと昔前までは仕事か子育て、どちらか片方を選べばよいという時代でした。それが今は、仕事も子育ても「両方やって当たり前」という空気に。子どもも育てて、仕事もして、かつ女性としても輝いて……。それが“よい母!”みたいなイメージがあるんですね。
これまで、高校や大学に合格し、がんばってきた優秀な大学生たちであればあるほど、「やっぱり両方できなければならない」という、“よい母であらねばならぬプレッシャー”を持っていて。
一方で「じゃあ、どうすればいいのか、いつ産めばいいのか」という明確な答えは全然見えていないという状況もあります。まずは仕事を軌道にのせ、後で産めばいいのかと思えば、卵子の老化のニュースが騒がれて早く産まなきゃ、と不安を煽(あお)られたり…。もはや「なにが答えかがわからない」という状態になっているんですね。
私が講演で意識していることは、「こうあらねばならない」といろんなプレッシャーを背負っている学生たちの義務感を解放して、まず出産も子育ても「面白そうだな」と思ってもらうこと。
今までは「これも、あれもって、どうやって頑張ればよいんだろう」と思っていたところから、「あれ? なんとなく面白そうだし、どうにかなりそうだから、とりあえずやってみようかな」と思ってもらえるところにいってもらうのが目標です。
例えば、出産については、皆、よくわからないけどとにかくすごく怖がっている。「産むのが怖い人?」と聞くとほぼ100%手を上げる。でも、そこで私が自分の体験談を話しながら、「産むのは面白いんだけどなぁ?」という言い方をすると、それ自体がまずびっくりするみたいですね。
他にも、これまでこの連載でお話してきたような、授乳にまつわるエピソードや子連れ出勤の話をもとに、「ママになるからといって、自分のやりたいことを我慢しなくていいんだよ」ということを話していくと、学生の表情が変わってきます。
正解はひとつではない。自分が知っている範囲の中だけに正解があるわけではない。そんなことを感じてくれるのだと思います。
実際に、大学生たちからもらった感想文のいくつかを、一部だけご紹介しましょう。
「高校生のときまで、結婚しても子どもはいらないとずっと思っていました。子どもがいると自分のやりたいことは10年近く我慢する、遊べない、服もファッションも楽しめないと思って、子どもを産むことに抵抗感がありました。(中略)でも光畑さんのお話を聞いて、子どもがいても何でもできる、特に仕事ができるということがすごく衝撃的でした。私も、子どもができても我慢とかあきらめるとか思わずに自分のやりたいことをしてみたいです」
「今は子どもを連れて仕事をしているところもあると聞いて、驚きました。子育ては我慢じゃないということがわかり、私も子どもを産みたいと思いました。もっと世の中に“子育ては我慢じゃない”ということが伝われば、少子化が少しでも減るんじゃないかなと思いました」
「私は『女性の管理職の割合を増やしましょう』等の政策には違和感を覚えています。女性しか妊娠・出産できない以上、やめるかもしれない人を登用するのは企業としてもリスクがあるし、女性も、働き続けるばかりが偉いわけではなくて、子どもとともに過ごす時間を優先したっていいじゃないかと。(中略)光畑さんが「“子どもがいる自分”を楽しめている自分がいる」
「出産はHappyなもののはずなのに、『痛い・怖い・我慢』とセットになってしまうのはもったいない」と言っていた言葉が響きました。妊娠・出産という女性だけの特権も楽しみつつ、自分のやりたいこともあきらめないような人生を楽しめればいいなぁと思います」
学生たちと接していると、今の若い世代って“頑張れ”と言われ続けている感じがあるな、と思います。それは、優秀な人ほどそう。ところが、まだ明確な道のりやゴールが見えていない年齢なのに、多様性だけはたくさんあるようにみえるので、「どう頑張ればいいのか」というプレッシャーがあるのかなと。
そんななかで「頑張るな」「楽しいよ、面白いよ」という私のメッセージはちょっと違った角度から、学生たちに興味をもってもらえるようです。
ご紹介した写真の中には、男子学生が入っているものもありますね。時には男子学生に授乳服を着てみてもらうこともありますが「あ――――、普通の服と全然気持ちが違う!」と素直に驚いてくれる学生も多く。こんな風に、男子にも女子にも、遊び心、楽しさ、そしてちょっとしたきっかけで生活って変わるんだ!と気づいてくれる機会になればと思っています。
次回は、そんな多様性の時代に行われている新しい働き方のエピソード。モーハウスで行われているテレワークについてお話してみたいと思います。
(次回は4月22日掲載予定です)
今、教育をめぐる状況は絶え間なく動いている。私たちは動いているものをとらえ、その動きをよき方向へと変えていくことを求められている。古代哲学者ゼノンが言ったとされる「飛んでいる矢は止まっている」という話は、「ゼノンの逆説」と呼ばれる。このコラムでは、ゼノンのように、動いている教育の一瞬一瞬をとらえて、ささやかな方向修正を試みたい--。
◇
4月。学校では新たな年度が始まり、入学式や始業式、新入生オリエンテーションなどで、学ぶ意味や学び方について、教師やゲストから話がなされる。そうした話は、「あなたは、あなたのために学びなさい」という論理になりがちである。学んだことはきっと大人になって活(い)かせるとか、学ぶことはあなたを成長させるとか、そういった利己的な論理が展開されるのである。
だが、こうした話が子どもの学習意欲につながるとは考えられない。少子化で受験は楽になり、学歴が将来の成功を約束するわけでもないことに、子どもたちは気づいている。自分のためならあまり学びたくないと思って、当然である。
発想を変えよう。利己から利他へ。自分のために学ぶのでなく、誰かのために学ぶ。社会に反感をもつ子どももいるかもしれない。それでも、多くの人たちが作った社会から恩恵を受けてきたはずだ。社会に貢献できる人間へと成長し、恩を返すべきである。
それでも納得できないなら、「情けは人のためならず」ということわざを思い出そう。利己的な態度を取る人は応援されないが、利他的な態度を取る人は応援されやすい。評判が伝わりやすいネット社会では、こうした傾向は強くなっている。やりたいことがあるなら、利他的な態度を示し、多くの人に応援してもらうのが実は早道だ。
もちろん、偽善的な態度をとればすぐにバレてしまう。誠心誠意、利他的でなければ意味がない。自分がやりたいことを、「誰かのために」という形の夢、すなわち「利他的な夢」として描くことこそ、この社会を生きていくために必要な知恵である。そして、「利他的な夢」のために、教養としての知識や技能を学ぶのである。
道徳を教科化する方向が決まり、2020年(平成32年)からの実施に向けて準備が進められている。やがて導入される「特別な教科 道徳」で必要なことは、まさに「利他的な夢」を描くことの必要性を理解させることであるはずだ。
世のため人のために貢献すべきだと納得すれば、正直、正義、思いやり、公共心といった道徳教育が扱うことすべてにつながっていく。「情けは人のためならず」を根幹にして、「特別な教科 道徳」の体系を構築していこう。
利己的な態度は自分のためにならず、利他的な態度は自分のためにもなる。人は逆説的である。
京都大の入学式が7日、京都市左京区の市勧業館「みやこめっせ」であり、10学部3002人が学生生活をスタートさせた。
山極寿一(やまぎわじゅいち)学長は式辞で、最近の学生がIT機器を常に持ち歩き、特定の仲間のみと付き合いがちなため、独りよがりの判断を良しとする風潮が広まりつつあると指摘。「対話の場を多く設け、タフで賢い選択ができる野性的な学生を育てたい」とした。
さらに、入学生の23・4%(703人)が女性だったことに触れ、「これからは女性が輝き、活躍する時代。女性に優しい施設作りを進めたい」と話した。工学部に入学した石塚淳也さん(19)は「自由な学風に憧れていた。地震や災害のメカニズムを研究し、世の中に貢献したい」と話した。
カヤックは25日、株主とともに会社をつくる「面白株主制度」の開始を発表した。初年度第1弾は面白株主限定ブレストコミュニティ「株主会議」、第2弾として株主もカヤックの採用活動に参加できる「株主人事部化大作戦」を実施する。
「面白株主制度」の開始を発表
鳩サブレープレゼントも
「面白法人」である同社は株主を「面白株主」と称し、共に会社を作る一員としている。このたび始まる「面白株主制度」は、株主との新しい関係性構築のために発足した。
第1弾として実施するのは面白法人限定ブレストコミュニティ「株主会議」。同社の文化であるブレインストーミングを、完全限定性のWebコミュニティ上で株主に体験してもらうというもの。同社のサービスや事業の方向性または制度について建設的なアイデアを自由に出してもらい、興味や理解を深め、より面白株主としての意識を高めてもらうことを目的としている。
第2弾は「株主人事部化大作戦」。株主にもカヤック社員の採用に参加してもらう制度である。株主紹介経由で社員が入社した場合、感謝の意を込めて株主に鳩サブレー39(サンキュー)枚が進呈される。本制度は、昨年より開始された、社員全員が会社を「じぶんごと化」して採用活動にも参加する「ぜんいん人事部化計画」を下敷きにしたもの。同社は本制度について、「株主にも採用活動に参加してもらうことで、よりカヤックにコミットし、社員同様に株主もカヤックを構成する一員であることを実感してもらえるのでは」と期待している。
あしたのチームは25日、「年功制」に関する調査結果を発表した。調査期間は2月26日~27日、対象は中小企業の従業員400名。
年功序列のメリットは「部下を指導しやすい」
「自社では、『年功序列』と『成果主義』との人事制度や慣習ではどちらが強く感じるか」という質問に対して、「『年功序列』の人事制度や慣習が強い」「どちらかというと『年功序列』の人事制度や慣習が強い」と回答した人は合わせて63.6%となった。一方「『成果主義』の人事制度や慣習が強い」という回答は全体の36.5%であった。
「自社では、『年功序列』と『成果主義』との人事制度や慣習ではどちらが強く感じるか」
「年功序列制度のメリット・デメリット」について、メリット1位は「上司が部下を指導しやすい」(53.5%)、デメリットは「成果や頑張りと昇進が賃金アップに連動されない」(51.8%)となった。
「年功序列制度のメリット」
「年功序列制度のデメリット」
「年功制の廃止をどう思うか」を聞いたところ、「良いと思う/まあ良いと思う」は40.8%、「どちらとも言えない」は41.5%、「あまり良くないと思う/良くないと思う」は17.8%という結果になった。
「年功制廃止を良いと思う」と回答した理由の1位は「賃金と頑張りが連動するから」(38.0%)であった。一方、「良くないと思う」と回答した理由の1位は「社内の士気に影響があるから」(32.4%)、2位は「社内の雰囲気に影響があるから」(33.8%)となり、3位には「目先の成果に関心と努力が集中するから」(26.8%)がランクインした。
「年功制の廃止をどう思うか」