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岩隈久志投手が大黒柱の1人となっているマリナーズの先発ローテーションが、メジャートップ3の実力と評価された。MLB公式サイトとも提携する米メディア「スポーツ・オン・アース」が、「2015年のトップ10ローテーション」の見出しで特集記事を掲載。2001年以来のプレーオフ進出に期待が高まっているマリナーズの先発陣が3位に入っている。
同メディアがランク付けした4~10位は以下の通り。()内は主な先発投手候補だ。
10位 ブレーブス(フリオ・テヘラン、アレックス・ウッド、シェルビー・ミラー、マイク・マイナー)
9位 ホワイトソックス(クリス・セール、ジェフ・サマージャ、ホセ・キンタナ)
8位 カージナルス(アダム・ウェインライト、ランス・リン、マイケル・ワカ、ジョン・ラッキー、カルロス・マルティネス、マルコ・ゴンザレス)
7位 レイズ(アレックス・コブ、クリス・アーチャー、ドリュー・スマイリー、マット・ムーア、ジェイク・オドリッジ、アレックス・コロメ)
6位 インディアンス(コリー・クルーバー、カルロス・カラスコ、トレバー・バウアー、ダニー・サラザー、T・J・ハウス、ガビン・フロイド)
5位 メッツ(マット・ハービー、ジェイコブ・デグロム、ザック・ウィーラー、バートロ・コロン、ジョン・ニース、ディロン・ジー、ラファエル・モンテロ、ノア・シンダーガード)
4位 パドレス(ジェームス・シールズ、アンドリュー・キャッシュナー、タイソン・ロス、イアン・ケネディー、ジョシュ・ジョンソン、ブランドン・モロー、オドリサメル・デスパイネ)
「フェリックス・ヘルナンデス、ヒサシ・イワクマという明らかな強み」上位に来るほど層が厚く、先発4、5番手争いが熾烈になりそうなチームが並ぶ。ただ、マリナーズはこれらのチームを抑えて3位にランクされている。
「私は思いきって、メジャー8位の先発防御率(3.48)をマークした2014年よりも、マリナーズのローテーションが良くなると推測したい。フェリックス・ヘルナンデス、ヒサシ・イワクマという明らかな強み以上に、シアトルにはジェームズ・パクストン、タイジュアン・ウォーカーという潜在的な新星がいる(ことが理由だ)」
寸評では、このように評価されている。「キング」ことヘルナンデスと、岩隈はもはや別格の扱い。…黙っていても結果を残すと見られているようだ。
岩隈については「(2014年は)防御率は落ちたが、FIPは2013年よりも良くなった」と説明。セイバーメトリクスの指標であるFIP(Fielding Independent Pitching)は運や守備力の影響を極力排除し、投手の純粋な能力を測る指標で、現在のMLBでは投手を評価する場合、防御率よりも重視されることが多い。岩隈は実際に、3.44から3.25へと数字を向上させている。サイ・ヤング賞投票で2位に入った2013年よりも、昨年の方が投球の質は上がったという評価だ。安定感はメジャー屈指だけに、今年も期待されていることは間違いない。
記事では、この2人に続くパクストンとウォーカーの潜在能力を絶賛した上で、ブルージェイズから移籍したJ・A・ハップも「投手有利」とされる本拠地セーフコ・フィールドで成績が向上すると予想。全員が力を発揮すれば、確かに強力な先発ローテーションとなる。
1位は今オフ最大の目玉を獲得したナショナルズそして、マリナーズよりも上と評価されたのは、ドジャース、ナショナルズの2チームだけだ。
ドジャースは現役最強投手とも言われるクレイトン・カーショーとザック・グリンキーが抜群の安定感を誇る。さらに、3番手の韓国人左腕・柳賢振もデビューから2年連続で結果を残してきた。
ここに、ともにアスレチックス時代に活躍しながら、近年は怪我などに泣かされてきたブレット・アンダーソン、ブランドン・マッカーシーを加えた。こちらも全員が実力を発揮すれば、強力なローテーションとなる。マッカーシーは昨年途中からヤンキースで結果を残しただけに、完全復活に期待が持てそうだ。
そして、1位はナショナルズ。2013年のサイ・ヤング賞投手で、今オフはFA市場で最大の目玉だったマックス・シャーザーを獲得。ダグ・フィスター、ジョーダン・ジマーマン、スティーブン・ストラスバーグ、タナー・ロアーク、ジオ・ゴンザレスと揃う先発陣は、まさにメジャー最強だ。この中の1人が先発ローテーションから漏れることになる。
MLBベスト3の先発ローテーションで、その大黒柱として相変わらず高い評価を受ける岩隈。15年ぶりのプレーオフ進出へ、今年も実力通りの働きが期待される。