社会そのほか速
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JALチャレンジカップ2015が31日に行われ、日本代表とウズベキスタン代表が対戦。日本が5-1で勝利し、ヴァイッド・ハリルホジッチ新監督体制で連勝を飾った。
後半途中から出場した鹿島アントラーズ所属のDF柴崎岳は、80分にハーフウェイライン付近で飛び出したGKの頭上を越えるシュートを放つと、無人のゴールへ転がったボールは追いかけたDFを岡崎慎司がブロックして、そのまま得点となった。柴崎は、「GKは見えていたので、かわそうかそのまま打とうか迷ったんですけど、オカさん(岡崎)のアシストもあったので、うまく決められれてよかったです」とゴールを振り返った。
また、同試合はトップ下で出場した柴崎は、「いろんなポジションで出てもやれる自信というか、アイディアもあります」と自信を見せる一方で、「攻撃が速いのでシンキングスピードも多少上げなければならない部分はあります」と自身の課題を挙げた。
さらに、「監督のやりたいサッカーを間近で、代表に呼ばれて直に感じることができたということ、監督の言葉も含め、日本代表をどうしたのかを間近で感じることができたのは、一番いいことだったかなと思います」と、今回の代表期間での収穫を語ると、「世界を知る監督ですので、まだまだな部分があるということが分かっただけでも今回の合宿はよかったかなと思います」とさらなる成長を見据えた。そして、「もちろん次も選ばれていきたいというのはありますし、日本代表から離れてる間が勝負かなと思います」と次回の代表戦へ意気込みを語っている。
JALチャレンジカップ2015が31日に行われ、日本代表はウズベキスタン代表と対戦。青山敏弘、宇佐美貴史、川又堅碁のA代表初ゴールを含む5得点を挙げた日本が、5-1で勝利を収めた。
日本代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督は試合後、先制点となった青山のミドルシュートについて、「スペクタクルだった。素晴らしいボレーでテクニックはパーフェクト」とコメント。CKのこぼれ球をペナルティーエリア外から右足のダイレクトボレーで突き刺した一発を褒め称えた。
指揮官はさらに、3点目となった柴崎岳のゴールについても言及。ピッチ中央付近から飛び出してきたGKの頭上を抜いたロングシュートを、「柴崎のゴールもスペクタクルだった」と、再び賛辞を贈った。そして、「皆さん気づいたかと思うが、岡崎がボールについていった」と続ける。
柴崎のシュートに対して走り込んでいた岡崎は、ゴール直前でクリアしようとした相手DFをブロック。ボールは誰にも触れらえることなく、柴崎のゴールとして記録された。
指揮官は、ボールに触れることなくゴールを演出した岡崎について、「点を取りそうになったが、わざと柴崎に点を取らせた」とコメント。「これは素晴らしく、珍しい。どこにも存在しない。これが一番スペクタクルかもしれない。チームのために彼はああいう行動をした」と、岡崎の献身性を高く評価していた。
「田んぼみたいなピッチ」で決勝アシスト、結果を残したU-22代表DF安在
[3.31 AFC U-23選手権予選(リオ五輪アジア一次予選)第3戦 U-22日本 1-0 U-22マレーシア]
3月3日に発表されたメンバーに、DF安在和樹(東京V)の名前はなかった。しかし、MF秋野央樹(柏)の負傷離脱により追加招集されると、AFC U-23選手権予選(リオ五輪アジア一次予選)では2試合に出場。第3戦となったU-22マレーシア戦では、手倉森ジャパンで初のスタメンフル出場を果たし、決勝点をアシストするなど確かな足跡を残した。
直前の試合中にスコールが降り、「田んぼみたいなグラウンド」(安在)での試合となったが、背番号50は左サイドで上下動を繰り返し、敵陣深くまで攻め込んでは好機を演出しようとした。前半16分には強烈な左足シュートでゴールを脅かしたが、相手GKにセーブされて惜しくも得点は奪えず。しかし、同41分に大仕事をやってのける。
左サイドを駆け上がってボールを呼び込むと、正確なクロスを供給。「中に味方が2、3人いたと思うので、きっちりと良いボールを上げれば決めてくれると思っていた」。願いを込めて上げたクロスをFW久保裕也(ヤングボーイズ)がヘッドで叩き込み、貴重な先制点が生まれる。結局、この1点が決勝点となり、チームを勝利へと導くこととなった。
手倉森ジャパンでの初のスタメンフル出場を果たしたが、何より結果を残せたことに満足している。「この試合に臨むに当たり、目に見える結果を出すと自分自身で決めていました。だから、アシストを記録できて良かったです」。
追加招集だったかもしれない。しかし、本人にとっては大きな経験となったようだ。マレーシア入りしてからの2週間を「デカかったです。こうやって一緒に生活ができたし、サッカーもできた。チームも知れたし、この経験は大きかった」と振り返ると、今後への意気込みを示した。「これからチームに帰り、試合に出てアピールを続ければチャンスはあると思う。だから、継続してやっていきたい」。追加招集の立場ながらもチャンスを生かして結果を残した男は、再び代表に戻ってくるためにさらなる成長を目指す。
(取材・文 折戸岳彦)▼関連リンク
AFC U-23選手権2016予選特集
文=青山知雄
遅れてきた“野獣”が、待望の一発に力強く雄叫びを上げてピッチを駆けた。
31日に東京スタジアムで行われたウズベキスタン戦の試合終了間際、ついに川又堅碁(名古屋グランパス)が結果を出した。柴崎岳(鹿島アントラーズ)の右CKから森重真人(FC東京)がヘディングシュート。このこぼれ球を再び森重が頭でつなぐと、中央の川又が自慢のジャンプ力を生かして打点の高いヘッドで強引にねじ込んだ。
日本代表初ゴールに歓喜を爆発させた川又は「どう喜んでいいか分からなかった」と苦笑いを浮かべつつ、「自分はFWなので、ゴールを決めないと評価されない。次からも決め続けなければ」と引き締めた表情を見せた。
記念すべき代表初ゴールは、強烈な危機感を抱いていた末の一撃だった。今シーズンは名古屋で定位置を獲得できておらず、ようやく初スタメンを手にしたのはヤマザキナビスコカップの川崎フロンターレ戦。その試合をヴァイッド・ハリルホジッチ新監督が視察に訪れ、持ち前のアグレッシブなプレーに加えて終了間際に豪快なボレーシュートを叩き込んだことで指揮官の目に留まっていた。
監督が読み上げた日本代表メンバーではバックアッパーとしての選出だったが、小林悠(川崎)の負傷辞退を受けて追加招集されると、27日のチュニジア戦(大分)でスタメン出場の機会を得る。だが、決定的なヘディングがクロスバーに阻まれるなど結果を出せずに72分間でピッチを退くと、途中出場した本田圭佑(ミラン/イタリア)や香川真司(ドルトムント/ドイツ)、岡崎慎司(マインツ/ドイツ)らが存在感を見せてゴールをマーク。さらにウズベキスタン戦でも岡崎が2戦連発となるダイビングヘッドを叩き込み、82分に自身が投入された直後には宇佐美貴史(ガンバ大阪)が代表初ゴールを決めた。続々とライバルが結果を残す中、川又は85分に左からの折り返しに飛び出して、決定的なタイミングで左足でのシュートを放ちながらGKのセーブに遭ってしまう。
ゴールという結果に飢えながら、どうしてもネットを揺らすことができていなかった。だからこその咆哮だった。このゲームには自分自身の結果に対して「強い意志を持って臨んだ」という。そして「それが敵を上回ったからゴールを決めることができた」と振り返る。
ハリルホジッチ監督の代表チーム始動においては、代表招集も結果も一番最後だった。自分は「このチームで一番ヘタくそやと思ってる」と語る。海外組との距離も「まだまだ遠い」と認識する。だが、その距離を肌で感じられたのも事実。手応えも見えている。何より他の選手には負けない強靭なフィジカルがある。あとは名古屋に戻って成長していくのみ。遅れてきた川又堅碁が、日本代表で得た課題と宿題を手に、Jリーグでさらなる爆発を誓う。
ウズベキスタン戦の後半、シュートを放つ岡崎=31日、東京・味の素スタジアム
「恐らくあしたのメンバーは、1試合目と全く違う」。ハリルホジッチ監督は宣言した通り、初采配のチュニジア戦から先発を総入れ替えした。前回は途中出場だった本田、香川、岡崎らを起用し、大量5ゴールで地力を示した。
ウズベキスタンはW杯予選でも対戦する可能性がある。27日には韓国との親善試合を1-1で引き分けており、コンディションも悪くない。その相手に、序盤から優位に立った。前半6分、CKのこぼれ球を青山が豪快にたたきこんで先制した。
その後もトップ下の香川を起点にリズム良く攻めたが、岡崎が何度もオフサイドとなるなど、やや空回り気味だった。それでも、後半9分、逆襲で香川が中央を攻め上がり、左へ展開。流れるような攻撃から、太田のクロスを遠いサイドの岡崎が頭で決めた。
ウズベキスタン戦の後半、ゴールを決める宇佐美(手前)=31日、東京・味の素スタジアム
2試合でGK以外の全選手もプレーさせ、選手のテストという目的も果たした。青山をはじめ太田や柴崎、宇佐美、川又ら代表定着を狙う戦力が得点に絡んだのは収穫となった。しかし、この日は速攻からシュートまでつなげられる場面も多く、終盤に失点した。
6月に始まるW杯2次予選へ弾みはついた。それでも、指揮官は前日「全てをやり切る時間は、そこまでない」と気を引き締めていた。新監督就任後の2連勝も、長い道のりの始まりにすぎない。