社会そのほか速
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木の厚みは薄いものだと2ミリ程度。寸法が0・1ミリでも違うと組み付けができなくなる。繊細で緻密な技術の習得には何年もの時間がかかり、職人は減る一方だという。
富山県のタニハタは、組子職人を確保して技の継承に努め、住宅用の欄間や障子、室内の間仕切りから高級ホテルの内装材まで幅広く手掛け、様々な空間をドレスアップしている。立体的で歪(ゆが)みのない組子の存在感は圧倒的で、海外からも引き合いがあるほどだ。
同社は、麻の葉や青海波など12種類の和文様のミニ組子も作っている。写真は円を組み合わせて作る七宝文様のものだ。建具のサンプルとしての役割もあるが、花瓶の敷物やコースター、鍋敷きとして買い求める人が多いという。大きさは15センチ四方で邪魔にならない。自由に使えそうなのもいい。
国内では近年、組子に限らず日本各地の伝統的な工芸品が注目されている。これは、欧米化した暮らしの中で、和の美意識を見つめ直したいという意識の表れかもしれない。小さな和物を無理なく暮らしに取り入れ、今まで見過ごしてきた日本の美の魅力を再認識してはどうだろうか。(インテリアコーディネーター くろだあきこ)