社会そのほか速
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雨が降る東京都内の街頭に、力強い声が響き渡った。候補者の熱気とは裏腹に、その10分間に立ち止まったのは2人だけだった。
衆院選の投票日まであと6日。政党や候補者が票集めに奔走する一方で、投票率の低さが懸念されている。そこで各地の選挙管理委員会が特に力を入れるのは若者への投票の呼びかけだ。総務省によると、前回の衆院選での20歳代の投票率は38%。これは60歳代の約半分だ。
「どこ? 紙はどこに入れるの?」。投票用紙を手にした子どもが母親を呼んだ。商業施設で行われた模擬投票には大勢の親子連れや若者が参加した。主催した横浜市選管の小磯行生(ゆきお)選挙課長(52)は「選挙に親しみを感じてもらい、将来の投票率アップにつなげたい」と話す。
同選管では、ゆるキャラの活用や地元のJリーガーからメッセージをもらうなど知恵を絞るが、大学でPRを行う際に頼りにしているのが学生らの選挙啓発グループ「イコットプロジェクト」だ。メンバーの二階堂瑞(みずき)さん(21)は「ただお願いするだけでは投票所に足を運んでもらえない。いかに興味を持ってもらえるかが大切」と話す。
明るい選挙推進協会によると、同様の学生グループが10月末現在、全国で47団体あり、年々増えているという。東京を中心に活動する「ivote」の桑原稜(りょう)副代表(20)は、投票の大切さを訴える議員らの声をビデオに収め、インターネット放送局の番組に出演。「選挙は自分たちの声を届けるチャンス。参加しないなんて、もったいない」と訴えた。
写真と文 竹田津敦史 大原一郎 里見研