社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ただいまコメントを受けつけておりません。
東映の戦後70年記念作品として製作される『おかあさんの木』が先日、クランクアップを迎え、3月17日(火)に主演の鈴木京香を始め、志田未来、三浦貴大、奈良岡朋子、磯村一路監督が都内で記者会見を行い、本作への思いを語った。
昭和52年より小学校の教科書にも掲載されている大川悦生の同名小説を『がんばっていきまっしょい』、『解夏』の磯村監督が自ら脚本を執筆し映画化。7人の息子たちを戦地に送り出すたびに無事の帰還を祈って木を植えた母親・ミツの姿を通じて残された者たちにとっての戦争を描き出す。撮影は1月下旬に始まり、ミツの家のシーンの撮影が行われた茨城県かすみがうら市を始め、長野県、静岡県、千葉県などで真冬の寒さの中で進められ、先日3月11日にクランクアップを迎えた。
鈴木さんは「スタッフ、キャスト一丸となって優しい物語が完成しました」と充実の表情。最初に脚本を読んだときの印象について「最初に読んだのは短いお話で、脚本になってひとりひとりの息子を送り出す気持ちが描かれていました。漠然とした“息子たちを送り出すおかあさん”から“ミツ”という名前も付いて、ひとりずつを送り出していく――目で字を追っていても涙が出てきて『こんなつらく悲しい思いを7回もしないといけないのか』と難しい役だと実感しました」と明かす。撮影でも「子どもたちがかわいく無邪気に遊んでいるのを見れば見るほどつらかった」と語るが「水っぽくならないよう、母として強くなくてはいけないと自分を律して臨みました」と語った。
撮影を通じて自身の母に思いをはせることもあったようで「私自身は子を育てたことはないので、周りの人に『母親の優しさとはどういうものか?』と聞いたり『母ならどうしたのかな?』と何度か思ったりもしました。母を思い出して感謝することもありました」と語った。
ミツの五男の五郎に想いを寄せるサユリを演じた志田さんは、戦地に行く人々だけではなく「残された人たちがこんなつらい中にいたのかと知りました」と本作がこれまでに学校や本で見聞きしてきた戦争とはまた違った視点で戦争を捉えるきっかけになったよう。「私も含め、戦争を経験したことのない世代が増えていく中で、日本に残していくべき作品に参加できたことが嬉しいです。いつの時代も母は子を思うものなんだと感じました」と語る。特に映画が完成したら「自分の母に観てもらいたい」とも。「面と向かって『ありがとう』と言ったことないけど、お母さんは子のことをこんなに思っているんだと思ったので、映画を観てもらって『ありがとう』と伝えたい」と語った。…