社会そのほか速
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Qは札幌では珍しい“二毛作”の営業形態。同じ店舗を使い、昼の部はラーメン専門店、夜の部は焼き鳥店になるのだ。昼と夜では経営者も異なる。
昼の部、ラーメンQの主は平岡寛視(ひろし)さん(33)。兵庫県出身の平岡さんは、プロスノーボーダーとしての顔も持つ。冬は道内や海外の雪山で滑り、夏はラーメン店で働く生活を長く続けてきた。
「ラーメンづくりの奥深さにも引き込まれ、お世話になった親方たちやラーメン界へ恩を返したい」と、独立を決意。「自分の店が、若いスノーボーダーの夏場の仕事の受け皿になれたらうれしい」と、後進への思いもにじませる。
Qのラーメンは吟味に吟味を重ねた素材でつくる、しょうゆ味の清湯と塩味の「白湯(ぱいたん)」が2本柱。そこにトッピングや限定ラーメンが加わる。「北海道と故郷の兵庫を結ぶという意味で、おすすめは清湯です」と、平岡さん。
清湯のだしは北海道唯一の地鶏「新得地鶏」、さらに「知床鶏」のガラを要に、昆布や煮干しほか多様な魚介、香味野菜が脇を固める。しょうゆは兵庫県たつの市で伝統的な製法を続ける「末廣(すえひろ)醤油」のものを4種類使用。緻密な計算と組み合わせの下で、すべてが一つにまとまり、美しい円を描いている。そんな味わいなのである。
麺は2種類の小麦粉をブレンドした特製のストレート麺。小麦の香りと喉越しを重視しているという。
具にはしっとりした豚と鶏のチャーシュー。好みでユズをトッピングできる。ちなみに白湯は、長時間煮込んだ鶏のまろやかなうま味と、もっちりした平麺の相性の良さを感じさせる。
Qで感激したことが、もう一つ。サイドメニューに野菜があるのだ。ピクルス風のニンジンサラダ、日替わりの野菜のスムージーは、女性客から好評だ。
店舗はビルの地階にあり、ラーメン店のイメージを良い意味で覆す、ゆったりとして緑の多い空間。女性でも気兼ねなく過ごすことができる。(文・小西由稀 写真・赤塚愛実)
【住 所】 札幌市中央区北1西2、りんどうビル地下1階 (電)011・212・1499
【営業時間】 午前11時~午後3時(月~水曜のみ午後5時~7時30分も営業)。日曜休
【主なメニュー】 「清湯醤油」750円、「白湯塩」850円、ニンジンサラダ、スムージー各100円、チャーシュー丼380円
※メニュー、価格などは変更されている場合があります。