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新たに刊行されたジョブズの伝記に対する、ティム・クックやジョニー・アイブの評価から見えること

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 新たに刊行されたジョブズの伝記に対する、ティム・クックやジョニー・アイブの評価から見えること

 Inc.:2015年3月に発売されたスティーブ・ジョブズの新しい伝記『Becoming Steve Jobs』に関して、アップル社周辺はにわかに騒がしくなっています。というのは、CEOのティム・クックやデザイン部門のトップジョニー・アイブをふくむ役員は、新しい伝記を賞賛するだけでなく、かつてスティーブ・ジョブズとApple社が公認したはずのウォルター・アイザックソンによる伝記『スティーブ・ジョブズ』を批判しているからです。

 ティム・クックは、アイザックソンによる伝記を、ジョブズに対する「ひどい仕打ち」と断じ、「そこに書かれてあるジョブズとされている人物は、本人とは別物で、一緒に働きたいとは微塵も思わない人間だ」と言っています。ジョニー・アイブは米ニューヨーカー誌に、以前の伝記は「これ以上ないほどひどいもの」と意見を述べています。

 アップル社内の関係者は、親切で優しい一面もあった人物としてジョブズを描いている、新しい伝記を支持しています。数年来のジョブズの友人である、マーケティング・コンサルタントのレジス・マッケンナは、「Bloomberg Business」のインタビューで、アップル社の役員の反応はジョブズを部分的にしか見ていないことから生じる「純粋に感情的な問題だ」と主張しています。この贖罪は彼らのためでもあるのです。

 また、今のアップル社の幹部は、ジョブズからの痛烈な非難を受けながら仕事をした経験がないため、このような評価になったのだろうという、一般の意見もあります。ティム・クックもジョニー・アイブも、数多くの失敗を重ねていた初期の激しいジョブズの姿をあまり知らないのだと。

 CEOとしてのジョブズの天才ぶりを評価し過ぎると、アップル社創業時の会社経営のひどさが見過ごされてしまいがちです。特にアップル社を追い出される前、ジョブズがいかに経営者としてマズかったかということは、ジョブズの死の直後に、Bloomberg Businessに載ったような、率直な書かれ方をしている短い伝記などを通してすぐに広まりました。

 (ベンチャーキャピタルであり初期のApple役員でもある)アーサー・ロックは、2007年の「Institutional Investor」のインタビューで「当時のジョブズは手に負えなかった」と言っています。「ジョブズの頭の中にあるアイデアは、他の人間がやりたいと思うようなことじゃなかった。…

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