社会そのほか速
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大津いじめ自殺訴訟の和解を受けた記者会見で涙ぐむ越直美市長=17日午後、大津市役所
いじめを受けて自殺した大津市立中学2年の男子生徒=当時(13)=の両親が市に損害賠償を求めた訴訟の和解成立を受け、生徒の父親(49)と越直美市長が17日午後、同市役所で共同記者会見を開いた。父親は時折涙で声を詰まらせながら、「これまでのいじめ訴訟を大きく前進させる画期的な司法判断だ」などとして、和解の意義を強調した。
また、越市長は父親宅に自ら謝罪に行ったことを明かした上で、「亡くなった生徒の無念さを忘れてはならないと改めて思う」と述べた。
父親は「息子は教師と学校に見殺しにされ、命を助けることができたと裁判が明らかにした」と指摘。一般的に教職員らはいじめを受けた子どもの自殺を予見できるとした地裁の判断について、「学校のいじめに対する責任が明確になった」と評価し、「いじめ被害に対する教師の不注意は自殺に発展させるものだ」と力を込めた。
オウム真理教による一連の事件解明の突破口になった1995年5月の元代表松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(60)の逮捕。強制捜査で松本死刑囚が潜んでいた巨大な教団施設内の隠し部屋を発見した警視庁の牛島寛昭警部補(57)がインタビューに応じ、「麻原はおびえたようにがくがくと震えていた」と当時の様子を語った。地下鉄サリン事件は、20日で発生から20年になる。
95年3月の同事件発生の翌日、所轄署で盗犯係の刑事だった牛島さんは、築地署の捜査本部に呼ばれ、同事件の捜査に従事した。
約2カ月後の5月16日早朝、山梨県旧上九一色村の教団施設「第6サティアン」に捜査員が突入した。牛島さんもサティアンから信者を排除する任務を与えられ一員に加わった。
早朝から「麻原」を捜す検挙班が機材を使って捜したが、約3時間が経過しても見つからない。
牛島さんは捜索の約2週間前、施設3階付近の外壁にある空気口に信者がカバーを付ける作業を目撃し、「あの階には何かある」とずっと気になっていた。
「いそうなところは、ぶっ壊してもいいから捜せ」。主力の検挙班が別の場所を捜索することになったが、牛島さんはそのまま残って施設2階を調べると、机の下にたくさんのマンガ本がある松本死刑囚の三女の部屋にたどり着いた。
「この近くにいるはずだ」と直感し、天井を破った。頭を出して天井裏をぐるりと見回すと10メートルほど離れたところに、板で仕切られた場所があった。「隠し部屋だ!」。
捜査員が脚立に上り、部屋の壁をかなづちで壊した。「麻原発見!」。紫の法衣にヘッドギア姿で床に下りてきた松本死刑囚は、おびえたようにがくがくと震えていた。「テレビでみせる威厳はなく、大したことないなと思った」と振り返る。
肩を貸した捜査員に「重くてどうもすみません」と礼を言い、脈を取ろうとした医師に「カルマ(業)がつくからいいです」と断った場面が印象に残っている。
詰め掛けた捜査員に一気に輪の外に追いやられた牛島さん。現場指揮官に呼ばれ、発見の経緯を説明すると、「お前が手錠をかけろ」と命じられた。手錠をバスに置いてきたため、借りた手錠で逮捕した。松本死刑囚は抵抗もしなかった。
「オウム事件を知らない若い警察官もいる」。牛島さんは事件の風化を懸念する。地下鉄事件発生当時、サリンを吸った妊娠中の女性を聴取した。「子どもは堕ろした方がいいんですか」。返す言葉がなかった。今も通勤電車から、女性が住んでいたマンションが見える。「無事、産んだのだろうか」。不安げな女性の表情が脳裏から消えない。
耽美(たんび)的な作風で知られる画家の金子國義(かねこ・くによし)さんが16日午後、虚血性心不全のため東京都品川区の自宅で死去した。78歳だった。17日未明に家族が発見した。埼玉県出身。葬儀の日取りなどは未定。
日大芸術学部卒。1964年ごろから油絵を描き始め、67年に個展「花咲く乙女たち」で画壇デビューした。妖艶な雰囲気を漂わせる人物画を得意とし、作家・澁澤龍彦の著作の装丁や絵本「不思議の国のアリス」の挿絵が代表作。雑誌「ユリイカ」「婦人公論」の装画でも知られた。
舞台美術家としても、唐十郎「状況劇場」の公演や、2005年には十八代目中村勘三郎襲名披露口上などを担当した。近年は浴衣のデザインなども手掛け、初の自伝が刊行されたばかりだった。
静岡、山梨、神奈川の3県と国などでつくる「富士山火山防災対策協議会」は16日、富士山の噴火に備え、ふもとの住民や登山者を溶岩流から避難させる具体的な手順を取りまとめた。
富士山の噴火時には、静岡県の沼津市や山梨県の富士吉田市など市町村ごとに県が避難先の自治体を決め、避難先の自治体は避難所を設置することが示された。避難路は中央自動車道や新東名高速道路など計28路線を「広域避難路」に指定。
住民は基本的に自家用車で避難し、高齢者や障害者、福祉施設の入所者など車での避難が難しい住民については、バスやトラックなどで避難場所まで運ぶ対応策が盛り込まれいる。
一方、観光客や登山者に対しては、火山性地震の増加などを確認した場合、山小屋や富士山救護所、観光施設などの連絡網を活用して情報を提供し、早期下山を促すとしている。
今回まとまった避難手順は、2014年2月に策定された「広域避難計画」に「対応策」として盛り込まれる予定。関連する地元市町村は2015年度中をめどに詳細な避難計画を策定することにしている。
なお神奈川県については、溶岩流の影響を受ける可能性は低いとして、検討対象に含めなかった。
西日本や東日本は17日、気温が上がり、4月から5月並みの「ぽかぽか陽気」となった。気象庁によると、東京都心では午後2時ごろに4月下旬並みの20.3度を記録。名古屋市でも4月下旬並みの21度、大阪市では4月中旬並みの19.4度まで気温が上がった。福岡や長野などで3月の観測史上最高気温を記録した観測地も出た。福岡県太宰府市では5月下旬並みの25.1度で夏日となり、長野県木曽町福島では5月中旬並みの21.7度となった。気象庁は、積雪の多い所でのなだれなどに注意を呼びかけている。【デジタル編集部】