社会そのほか速
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
昨年、宝塚歌劇100周年の「顔」を務めた星組トップスターの柚希礼音(ゆずき・れおん)さんが9日夜、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)での退団公演の千秋楽を迎え、本拠地に別れを告げた。降りしきる雨の中、劇場前であったサヨナラパレードには全国からファン約1万人(宝塚歌劇団発表)が駆けつけ、別れを惜しんだ。
ミュージカル「黒豹(くろひょう)の如(ごと)く」とショー「ディア・ダイヤモンド!!」の公演後、サヨナラショーがあり、代表作の「ロミオとジュリエット」などの劇中歌を涙ながらに披露した。客席からのすすり泣きが響くなか、最後はタカラジェンヌの正装のはかま姿で大階段を下りて「究極の幸せを感じています。宝塚人生、山あり谷ありあったからこそ最高に誇らしい日々でした」と深々と頭を下げた。
柚希さんは大阪市出身。1999年の初舞台当初から逸材と注目を集め、6年間トップを務めた。2013年の台湾公演で主演、昨秋は現役タカラジェンヌとして16年ぶりに武道館コンサートを成功させるなど、人気と実力が抜きんでていた。柚希さんは東京宝塚劇場公演(27日〜5月10日)の千秋楽で退団する。【出水奈美】
東芝の研究データが韓国企業に流出した事件で、不正競争防止法違反(営業秘密開示)に問われた東芝提携先の半導体メーカー「サンディスク」元社員、杉田吉隆被告(53)に東京地裁は9日、懲役5年、罰金300万円(求刑・懲役6年、罰金300万円)を言い渡した。室橋雅仁裁判長は「被害会社の競争力は相当低下し、結果は重大」と非難した。
流出したデータは、東芝とサンディスクが2002年ごろから共同開発した記憶装置「NAND型フラッシュメモリー」の信頼性に関する情報。弁護側は、被告が08年に韓国の半導体メーカー「SKハイニックス」に転職した際にデータを提供した事実は認めたが、「最も秘匿性が高いわけではない」などと有用性を争った。
判決は、同メモリーの市場規模は年間約2兆円で流出データは開発や量産の「心臓部」と指摘。「競業他社は同メモリーの信頼性の確保に苦慮しており、データに高い有用性があるのは明らか」と弁護側主張を退けた。
動機については「転職先での地位を維持するため」と言及。SK社は昨年12月、東芝に約330億円を支払う内容で訴訟の和解が成立しており「東芝などが被った損害額は膨大。被告の刑事責任は重い」と批判した。
判決によると、杉田被告は08年1〜5月、職場だった東芝の四日市工場(三重県四日市市)で同メモリーの研究データをコピーし、同年7月と10年4月にSK社に提供した。【島田信幸】
ポーラ化成工業(横浜市)や国立科学博物館などのチームは9日、日本人のシミのできやすさにかかわる遺伝子の特徴を見つけ、そのルーツが「縄文人」にさかのぼる可能性が高いという研究結果を発表した。
チームの本川智紀・同社上級主任研究員は、シミのもとになるメラニンの生成にかかわる遺伝子「MC1R」に着目。日本人の同社員244人を対象に、MC1Rを構成する塩基配列と、シミのできやすさの関係を調べた。その結果、1500塩基のうち1カ所に違いがあると、シミが多くなりやすいことが分かった。この「シミ型」の特徴を持つ人は、全体の6.6%だった。
244人の出身地を調べると、シミ型の人は北海道・東北(17.6%)、九州(21.4%)に多く、縄文人の遺伝子を比較的多く受け継いでいる地域と重なっていた。そこで、縄文人(5人)と、縄文人の特徴を受け継ぐとされる江戸時代のアイヌ民族(29人)の骨などから抽出した遺伝子試料を解析。するとアイヌ民族は約30%、縄文人は全員が「シミ型」の特徴を持っていた。
本川研究員は「縄文人が『シミ型』のルーツと考えられる。目鼻立ちがはっきりした『縄文顔』の人は、シミができやすいかもしれない」と話す。【下桐実雅子】
山陽新幹線が新大阪−博多間(644キロ)で全線開業して10日で40周年を迎える。現在1日当たり約18万人が利用し、開業以来の乗客は約24億人に上る。
1964年の東海道新幹線に続き、山陽新幹線は72年3月、新大阪−岡山間が先行開業した。「ひかりは西へ」のキャッチフレーズがはやり、「夢の超特急」は75年3月10日、博多まで延伸。東京から博多まで約1200キロが新幹線で結ばれた。
山陽新幹線の全線開業により、在来線特急で7時間17分かかっていた博多−大阪間は3時間44分と半分に短縮された。車両も進化し、当初時速210キロだった最高速度は現在300キロ。時間も2時間22分にまでスピードアップした。福岡と京阪神の移動は新幹線が飛行機を圧倒し、JRが8割を占める。
JR西日本は10日午前、博多、小倉両駅などで記念出発式を開いて祝う予定だ。【中園敦二】
川崎市川崎区の多摩川河川敷で区内の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された3人のうち、リーダー格の少年(18)が「(6日の実況見分で殺害現場に行き)えらいことをしてしまったと思った。手を合わせて心で(上村さんに)話し、謝った」と話していることが神奈川県警川崎署捜査本部への取材で分かった。
【逮捕のリーダー格少年】「切れやすく」子分従え 上村さん「優しくしてくれる」が、次第に「使い走り」
現場となった河川敷には事件発生から2週間以上が過ぎた今も上村さんの死を悼み、多くの花束やメッセージが供えられている。18歳の少年は調べに「すごくたくさんの人が来て、その分の人が悲しんだんだなと思った。手を合わせることができてうれしかった」などと話したという。
また、事件直前に上村さんと無料通信アプリ「LINE(ライン)」で連絡を取った無職の少年(17)も「自分が誘わなければ、こんなことにならなかった。かみそん(上村さんのあだ名)に申し訳ないと思っています」と供述しているという。
横浜地検は9日、もう一人の17歳の職業不詳の少年を含む3人について10日間の勾留延長を横浜地裁に請求し、認められた。【水戸健一、松浦吉剛、大場弘行】