社会そのほか速
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2016年3月に卒業する大学3年生を対象にした会社説明会が1日、各地で開かれ、就職活動が本格的に始まった。経団連の指針を
踏まえ、今年から主要企業が開始時期を3カ月後ろ倒しし、面接などの選考活動の解禁も4カ月繰り下げて4年生の8月1日に変更。
一方、正式な採用内定の解禁は10月1日に据え置いたため、学生にとって「短期決戦」になる。人材の獲得競争は激化しており、
京都、滋賀の企業も危機感を募らせる。
京都市左京区のみやこめっせで開かれた合同企業説明会には、60社の採用担当者と京都、滋賀の学生ら約2千人が参加し、
熱気と緊張感が会場を包んだ。
繊維メーカーを志望する京都工芸繊維大3年山田大陸さん(23)=大津市=は「日程が変わり先輩の助言を参考にしにくく、不安が
大きい」と焦りの色を見せた。一方、大手電池メーカー、GSユアサ(南区)の担当者は「採用予定人数がそろうかどうか。確保できなければ
内定式をずらす可能性もある」と明かした。
学生だけでなく、企業側も焦る背景には、深刻な人材不足がある。少子化が進む中、アベノミクスで業績が回復した大手を中心に
採用意欲が高まっている。経団連に所属していない外資などの一部企業はすでに内定を出し始めている。
京都信用金庫の大野雅章理事・人事部長は、就職活動の短期化で学生が業界、企業研究にあてる時間が減るとの見方を示し、
「名前が知られた大手企業を選ぶ学生が増えるのではないか」と心配する。
京都労働局によると、京都府内28大学の15年3月卒業者の就職内定率(2月1日現在)は80・4%で、前年より3・9ポイント上昇した。
16年3月卒業予定者も学生側が優位となる「売り手市場」が続く見通しという。
それでも大学側は楽観視していない。京都女子大は「就活が遅くなると聞いてのんびり構えている学生の気持ちを切り替えさせる必要
がある」(進路就職課)とし、意識が高い学生と低い学生の間で差が開く「二極化」の拡大を懸念する。
総合人材サービスのリクルート教育・キャリア(東京都)は「売り手市場でも企業の厳選採用は続いている。採用活動が遅くなった今年も早く
職業観を固め、就活に臨む必要がある」と助言する。
日程変更は、就活の早期化で学業に支障が出ているとの大学の指摘を受け、政府が経済・産業界に要請。経団連は13年9月に新たに
「採用選考に関する指針」を定め、16年春の採用から会社説明会など広報活動の解禁を3年生の12月から3月に繰り下げることなどを
決めた。
ソース(京都新聞) http://kyoto-np.jp/economy/article/20150301000089
写真・漫画・動画=短期決戦の就職活動が本格的にスタートし、大学生たちでにぎわう合同企業説明会(1日午後1時半、京都市左京区・みやこめっせ)
http://kyoto-np.jp/picture/2015/03/201503012159070301suyukatu.jpg