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突発的に発達する積乱雲によるゲリラ豪雨の早期予測に向けて、文部科学省が新年度から首都圏で豪雨の「予兆」をとらえる研究に着手することが分かった。2020年の東京五輪・パラリンピック大会会場で、雲が発生する前のゲリラ豪雨予報を実現する手法の開発を目指す。
【ゲリラ豪雨、どんな時に発生しやすい?】
文科省地震・防災研究課によると、現在の短時間の降水予報は、既に発生した雨雲の移動先を予測して出している。一方、ゲリラ豪雨をもたらすような積乱雲は短時間で急速に発達するため、雲の発生後の予報では、突然の豪雨に対応できない問題があった。
そこで、新年度から防災科学技術研究所(茨城県つくば市)が中心となり、晴天時から上昇気流や水蒸気の状態を観測し、積乱雲が発生・発達して豪雨をもたらすまでの過程を追跡する研究を始めることになった。東京都や神奈川県などに、雲のもとになる水蒸気を観測する「マイクロ波放射計」▽晴天時の気流を観測する「大型ドップラーライダー」▽雲レーダー▽雨粒観測用のレーダー--の4種類の装置を設置。積乱雲の発達や豪雨につながりやすい条件を分析する。
最終的には、晴れている段階でゲリラ豪雨の予兆をキャッチし、500メートル四方の地域ごとに1時間後の豪雨を予測する手法を開発する。まずは20年の東京五輪・パラリンピックでの実用化を想定している。
同課は「ピンポイントの天気予報などで強みを持つ民間気象会社などの協力も得て、精度の高い予測手法を開発したい」と話している。【大場あい】