社会そのほか速
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国立がん研究センターは10日、大腸がんなどの消化器がんと肺がんの患者から採取したがん細胞の遺伝情報を調べ、それぞれの患者に合った「個別化医療」につなげる全国規模の取り組みを始めたと発表した。
この取り組みは「スクラムジャパン」。全国約200の医療機関と、製薬会社10社が参加する。2月から患者の登録を始めた。2年間で4500人分のデータを集めることを目標としており、この手法を利用した診断法に健康保険の適用を目指すという。
がん細胞は、体の細胞の遺伝子が生後に変異するなどして生じるが、どの遺伝子が変異したかによって、有効な治療薬が異なる。
九州電力が玄海原発1号機(佐賀県玄海町)の廃炉を来週にも正式決定する方針を固めたことが10日、分かった。決定次第、立地する玄海町と佐賀県に廃炉方針を伝える。1号機は10月で運転開始から40年を迎える。運転を続けるには原子力規制委員会への申請が必要で、安全対策にも巨額費用がかかるため、採算に合わないと判断した。
東京電力福島第1原発事故を受け、原発の運転期間は原則40年に制限された。ただ、規制委の審査を受け、新しい規制基準に適合すると認められれば最大20年の延長が可能。延長申請の期限は7月で、九電は玄海1号機を廃炉にするか運転延長するかを慎重に協議した。
10日朝、埼玉県朝霞市の路上で36歳の弁護士の男が乗用車の運転中に86歳の女性に衝突し、重傷を負わせたとして逮捕されました。男の呼気からはアルコールが検知されたということです。
過失運転傷害の疑いで逮捕された弁護士のやぎ下昌英容疑者(36)は、10日午前5時半ごろ、乗用車の運転中に埼玉県朝霞市の市道で、横断歩道を渡っていた木村秀子さん(86)に衝突し、重傷を負わせた疑いがもたれています。
やぎ下容疑者が119番通報をしたということですが、駆けつけた警察官が調べたところ、やぎ下容疑者の呼気から1リットルあたり0.2ミリグラムのアルコールが検知されたということです。
警察の取り調べに対し、やぎ下容疑者は、事故をおこしたことについて容疑を認めているということで、警察は今後、酒気帯び運転の疑いについても調べを進める方針です。(10日12:33)
◇最高裁判決、「外れ馬券は必要経費」確定へ
インターネットで馬券を継続的に大量購入した場合、「外れ馬券代」が経費と認められるかが争われた所得税法違反事件の上告審判決。最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は10日、経費ではないと主張した検察側の上告を棄却した。小法廷は「的中するか考えず、長期間にわたり何度も頻繁に馬券を購入し続け、その行為が一つの経済活動と認められる場合、外れ馬券を含む全馬券の購入代金が必要経費に当たる」との判断を示した。被告の元会社員(41)を懲役2月、執行猶予2年としつつ、外れ馬券代を経費と認め、脱税額を起訴内容の約5億7000万円から約5000万円に大幅減額した1、2審判決が確定する。
この最高裁判決を受け、元会社員の男性=大阪府在住=の弁護人を務める中村和洋弁護士(大阪弁護士会)が大阪市内で記者会見し「こちらの主張が認められた。本当によかった」とする男性のコメントを読み上げた。
男性は10億円を超える税金を追徴され、「一生かかっても払いきれない」と訴えてきた。中村弁護士から電話で判決内容を伝えられると、ほっとした様子だったという。
男性はコメントの中で「申告しなかったことは後悔している。しかし、裁判で決着するまでの負担を考えると、簡単に受け入れられる選択肢ではなかった」と心境を明かした。国税当局に対しては「安心して申告や相談ができるよう柔軟に対応してほしい」と注文を付けた。
中村弁護士は「国民の常識に沿った判断だ。他の公営ギャンブルにも影響する」と最高裁判決を評価。「今後、どんな場合に外れ馬券が経費になるかの基準が必要で、国は法改正すべきだ」と語った。
【堀江拓哉】
◇サントリーの提訴に、第1回弁論でアサヒが「特許権は無効」
ビール風味のノンアルコール飲料を巡り、シェア1位のサントリービールと2位のアサヒビールがさや当てを繰り広げている。親会社のサントリーホールディングス(HD)が、自社が持つ特許を侵害されたとして、アサヒに商品の製造や販売の差し止めを求め、東京地裁に提訴。10日開かれた第1回口頭弁論で、アサヒ側は「特許権は無効」などと全面的に争う姿勢を示した。背景には、収益の高いノンアル飲料を巡る激しいシェア争いがある。
発端はサントリーが2011年に出願した特許だ。糖質、味の濃さを示すエキス分、酸性度を表す「pH」が、一定の範囲内にあるビール風味ノンアル飲料の特許を取得した。
13年9月、アサヒは「ドライゼロ」をリニューアル発売。サントリーは、糖質ゼロの特徴が自社の先行商品と重なっていたことから、同年10月、「特許を侵害しているのではないか」とアサヒ側に通知した。両社で話し合いを続けてきたが、決裂したため、サントリー側が今年1月提訴。アサヒは「既存製品から容易に創作できるため、特許自体が無効」と反論し、状況に応じて特許無効の審判を請求するという。
サントリーは10年、アルコール、カロリー、糖質などをゼロにした「オールフリー」を発売。14年は720万ケース(1ケースは大瓶20本換算)を販売し、業界首位だった。一方、アサヒは09年に「ポイントゼロ」で参入。12年にカロリーを抑えた「ドライゼロ」を発売した。13年には「糖質ゼロ」を加えてリニューアルし、販売を伸ばした。14年の販売は630万ケースで、サントリーを猛追している。
ビール類と違って酒税がかからないことから、「ノンアル飲料は利益率の高いドル箱商品」(SMBC日興証券の沖平吉康シニアアナリスト)。大手がノンアル飲料を重視するのはそのためで、市場の伸びが頭打ちになる中での激しいシェア争いが、そのまま法廷闘争につながった格好だ。【神崎修一】