社会そのほか速
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憧れのスターに会いたい一心で仕事を休み、コンサートやイベント会場へ――。そんな経験を持つ人もいるのでは。
「先日、憧れの映画俳優を一目見たくて、成田空港に行った」を英訳すると、I went to Narita Airport some days ago, hoping to catch a glimpse of a film star I admire.です。
admireは「称賛する、敬服する」の意味であり、また、「(歌手など有名人に)憧れる」場合にも用いられます。また、名詞形のadmirerは「ファン」の意味でも使われます。catch a glimpse of...は「~を一目見る」の意味です。
「憧れる」とは「理想とする物事・事物や人などに強く心をひかれる」(明鏡国語辞典)ことです。訳語としては、long; yearn; aspireなどが一般的です。これらは多くの場合、「動詞+前置詞」や「動詞+to不定詞」の形で用いられます。
将来の夢を語るときにも「憧れる」と言いますね。「子どもの頃、将来は野球選手になることに憧れていた」は、When I was a child, I yearned to be a baseball player.と訳せます。
「先月、やっと憧れのマイホームを購入した」を英訳すると、Last month, I finally bought a house I was longing for.です。long for...は「~を切望する」の意味です。
アイドルは多くの人の「憧れの的」です。「歌手Aは若者の憧れの的だ」は、Singer A is an idol [a star] of young people.と言えます。英語のidolの本来の意味は「偶像」です。(熊倉由佳記者)
※今回は千葉県柏市の湯山まりこさんの質問にお答えしました。
1月も末になると、すでに新年の抱負(New Year's resolution)が挫折した人も多いのでは。
私もその一人で、「安物買いをやめ、いつでも部屋を片付けておこうと毎年正月に誓うのですが、三日坊主に終わります」。かぎ括弧内を英訳すると、At the beginning of every New Year, I promise myself to stop buying any cheap items and to keep my room organized, but my resolution does not last long.です。
promise oneself to ...は「~することを心に期する」という意味です。「三日」は「漠然としたわずかな期間」(大辞林)の比喩です。lastは動詞で「続く」の意味です。
あきやすく、長く続かないことや人を表す「三日坊主」にピタリと当てはまる英語の名詞はありません。文脈に応じて訳す必要があります。「彼は何をやっても三日坊主だ」は、He sticks to nothing.です。
短期間だけ地位や権力にあることを「三日天下」と言いますね。「彼女はついにその会社の社長となったが、三日天下に終わった」は、Though she finally became the company's president, her reign was very short.と訳せます。reignは統治や君臨の意味です。
短期政権(a very short‐lived regime)の例えとして、英語圏ではナポレオンの百日天下(The Hundred Days of Napoleon)が有名です。先ほどの例文の後半は、..., it turned out to be "the hundred days' rule.”(結局、百日天下に終わった)とすることも可能です。(新美舞記者)
※今回は東京都練馬区の堀内和雄さんの質問にお答えしました。
ミレーの「種をまく人」を所蔵することで知られる甲府市の山梨県立美術館で、市立新田(しんでん)小学校の6年生が、来館者に作品を解説する「ギャラリートーク」に取り組んでいる。
絵から受けた感動などを言葉で伝えることを通じ、考える力や能動的に学ぶ力を養うのが狙いだ。
活動が始まったのは2009年度。新田小が、徒歩5分の距離にある同館に「子どもたちに本物の芸術に触れながら学ばせてやりたい」と要請し、同館も協力を快諾した。
今年度、活動に参加した児童は38人。2、3人のグループに分かれ、「種をまく人」など西洋画17点を受け持った。
19世紀のフランス人画家、シャルル・エミール・ジャックの油絵「森の中の羊の群れ」を担当したのは、本広葵さん(12)ら3人。本広さんは6月、初めてじっくり見た時、「絵の真ん中の羊に目が行くのはなぜ?」と疑問に思った。
学芸員の小坂井(こざかい)玲さん(31)から話を聞くうち、その部分だけ明るい色で描かれていることが分かった。
学校では、担任の清水宏次教諭(44)の指導で、図書室で本を探し、画家の生涯などを調べた。小坂井さんやメンバーと相談しながら、調べたことを盛り込んだ解説文を作り、暗記の練習を繰り返した。
本番の10月31日、絵のそばに立った本広さんが「太陽の光が中央の羊に当たっているのかもしれません。皆さんはどう思いますか」と説明すると、来館者もうなずきながら聞いていた。
本広さんは「大きな声で相手の顔を見ながら話した。絵を詳しく学べて良かった」と喜んでいた。清水教諭も「夏休みに美術館を訪れ、作品について勉強した子もいた。活動をきっかけに、美術への関心も高まっているようだ」と手応えを感じている。
小中学生や高校生によるギャラリートークは、国立西洋美術館(東京都)も実践しているが、全国的には珍しい。子どもを対象とした教育活動に力を入れる府中市美術館(同)の武居利史学芸員(46)は「自分で感じたことを言葉にすることで、作品に対する理解も深まる。各地で学校と美術館の連携が広まってほしい」と話している。(甲府支局 渡辺友理)
ドイツで教師になるのを敬遠する大学生が増えている。
2000年代初めに騒がれた子どもの学力低下問題で、教師が批判にさらされたからだ。人気回復を図り、優秀な若い教師を確保しようと、教育界、教育行政を担う各州政府、産業界が対策に動き出した。
同国北部のシュターデ市。7月、中高一貫校「アセナウム・シュターデ」で、サマーセミナーが開かれ、昨年の「ドイツ教師賞」に輝いたデニス・ルダー教諭(36)が歴史の特別授業を行った。過激な排外主義思想を持つ「ネオナチ」の映像を流し、生徒18人に質問しながら授業を進めた。
過去と現在を関連づけた授業が評価されての受賞で、この日もナチス・ドイツの歴史に触れた。ルダー教諭は「生徒が授業に興味を持つよう心掛けている」と話す。
同賞は03年、国内の教師9万人で組織する「ドイツ文献学者連盟」などが教師の人気回復を狙って創設した。
同国の教師は67万人。かつては医師と並ぶ「聖職」として尊敬され、収入も安定していた。ところが、経済協力開発機構が00年に実施した国際学習到達度調査(PISA)の結果は日本より深刻で、ドイツは全分野で参加国平均点を下回った。シュレーダー首相(当時)が教師を「怠け者」と非難したこともあり、風当たりが強くなった。
こうした中、子どもが急増した1970年代に大量採用された教師が退職し始めた。旧東独地域はベテラン教師が多く、教師が不足する恐れが出てきた。教師の平均年齢が約50歳の州もあり、今年、全国から人材を集めるため、約1億4000万円にあたる宣伝費を予算化した。
企業約3000社が出資する「ドイツ学術振興財団」などが今年発表した調査では、大学進学を目指す成績優秀層の8割が教師を将来の職業に考えていなかった。同財団などは昨年、大学の教員養成を支援するため、奨励金を新設し、3校に贈った。
元大学教授で教育学者のクラウス・クレムさんは「子どもの学力を支える上で教師不足は避けなければ。特に旧東独地域は抜本的な対策が必要だ」と話している。(ベルリン支局 工藤武人)
受験生が講義の動画や教材をパソコンやスマートフォン(スマホ)などで手軽に視聴できるオンラインの教育サービスが注目されている。
早稲田大に今春合格した斉藤貴穂さん(18)は、高校3年生だった昨年9月、パソコンなどで学べる「受験サプリ」を知った。情報サービス会社・リクルートマーケティングパートナーズが2011年に始め、過去の大学入試センター試験問題などを無料で配信。現在は月額980円で、大手予備校で実績のある講師の講義を見ることもできる。
鹿児島県・奄美大島で生まれ育った斉藤さんは、島の県立高校に通っていた。大手予備校はなく、夏休みは図書館に参考書を持ち込んで独学したが、「このままで大丈夫だろうか」と不安だった時に、友人から勧められた。自宅のパソコンで、英語、国語、社会を受講した。
一時停止して考えたり、繰り返し見たり。それでもわからないときもあった。受験サプリでは質問などを受け付けていないため、放課後、高校の教員に教えてもらった。成績が上がり、志望校のランクを上げて早大に合格。紹介してくれた友人も京都大に合格した。「地元ではいい仕事がないので、首都圏の大学に行きたかった。希望がかなった」
受験サプリには昨年度、全国の受験生の半数近い約28万人が会員登録し、約200の高校が授業や補習などで活用している。編集長の松尾慎治さん(30)は「様々な環境の人に一流の講義を提供するのが目的。受験生からの質問に答えるなどのサービスにはスタッフがもっと必要で、低料金が維持できないため、考えていない」と言う。
こうしたオンラインの教育サービスとしては、東大生らが10年から「manavee(マナビー)」を展開。地方に住んでいたり、経済的に苦しかったりするために予備校などに通えない受験生を応援しようと、大学生らによる授業の動画を無料で配信している。その後、各社が参入し、NTTラーニングシステムズの「大学受験倶楽部(くらぶ)」、旺文社と教育測定研究所の「大学受験まなぞう」、教育サービス会社・Quipper(クイッパー)の「GAKUMO」などがある。
パソコンやスマホなどでの受験勉強はさらに普及するのだろうか。オンライン教育サービスに詳しい船井総合研究所の犬塚義人さんは「塾や予備校に実際に足を運ぶわけではないため、学習意欲を喚起するのが難しい。継続させるには、受験生が抱く疑問に応じるなどの仕組みも課題だ。それらを解決できれば、受験業界の流れが変わる可能性がある」とみている。